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2009/2/13 目覚めた時の朝の暗さ。 その暗さの感じ方は日によって変わる。暗さを感じる心の網膜はどこにあるのか、と気になった朝。 今日の朝のページへのアクセス量が異常に少ない。 もしかしてネット環境に障害でも発生したのかと、思ったくらいだ。 海外の情報も少ない。 そうした中、昨日の東京から発信されたAPニュースと、本日のジャパンタイムズ報道が気になった。すなわち、日本の厚労省の”新型インフルエンザ行動計画案”に関して、昨日厚労省が発表したという内容だ。 国内では目新しいものではなく、パブリックコメントを求めて、最終案を作成しているもので、昨秋に発表されていた。 なぜ、それが昨日発表されたのか?国内報道では伝えられてなく、東京のAPから発信されて、若干の海外報道に載り、そして今日はジャパンタイムズに掲載されている。 厚労省からの発表の意図や経緯は分からないが、内容的には2005年から2006年頃の欧米での対策案と類似であることから、なぜ今これが発表?と、僕は不審に感じている。 さらに昼近くに米国ミネソタ大学のCIDRAP(感染症研究と対策センター:世界でも名高いセンター)から、パナソニック問題に関して、昨日に引き続き論説が出された。その全訳に時間を要した。 今日の報道から: 1) 昨日のAP通信、本日のジャパンタイムズから、厚労省が策定中の”行動計画案”について若干の報道がなされた。国内では昨秋に発表され、パブリックコメントが募集されていたものだ。 ”新型インフルエンザ発生時には、4空港を残して閉鎖、休校、そして大量の合同火葬が、国内へのウイルス侵入の阻止、または侵入したウイルスの封じ込めのために、対策として必要としている。政府の行動計画では、新型人インフルエンザウイルス(a new human flu virus)は人口の四分の一に感染し、40%の労働力が失われると推定している。それは国内に広がった場合、64万人が死亡する可能性があると厚労省では説明している。” 以上の内容であるが、国際社会にとっては格別新しいものではない。 (a new human flu virus)という表現は、英文情報で初めてみる語句であるが、これはジャパンタイムズで英語に置き換えた表現なのだろうか。通常は、pandemic flu virusである。日本でいうところの”新型インフルエンザウイルス”を直訳したかったのだろうか? 内容的には、2005年〜2006年にかけて、欧米各国が発表した対策案の中にあったタイトルが目につく。 空港閉鎖案:オーストラリア、米国等。ニュージーランドは国境封鎖。 大量の火葬案:英国−10万人分の遺体袋を備蓄等。米国、冷蔵・冷凍倉庫に保管案、冷蔵運搬車に保管案。 休校案:米国。 いずれにしても3年前に各国が考えていた案である。 そうした案を日本が現在まとめているのは良いのだけど、なぜそれを昨日厚労省が発表したのか謎だ。 AP通信の記者は、映画”感染列島”の話題や、パナソニックの海外派遣社員の帯同家族の引き上げ問題も紹介し、日本でのパンデミック・インフルエンザに対する関心の高まりを伝えている。 2)ミネソタ大学のCIDRAPからの論説。気になった部分だけを列挙する。全訳文 a)パナソニックはパンデミックの危険性が高まったと判断はしていないと、ニューヨークの支社のトップからCIDRAPに談話。今回決定の判断の背景には、理由として日本人は地震等の自然災害に対して非常に敏感であり、日本文化の特徴的要素として、自然災害への対策を重用視していることも影響していると。日本企業では業務継続計画(BCP)が重要とされ、国の行動計画でも示されていると。 b)国立感染症研究所のウイルス研究者でWHO顧問の田代真人博士も、パンデミック発生のリスクは高まっていない、中国での家きんの発生と人での発病は予想していた範囲内のものであるとのコメントをCIDRAPの問いに答えている。 c)日本の厚労省は空港や港湾を閉鎖してウイルスの侵入を出来るだけ遅らせて、その間に島国としての特性を考慮した対策を急ぐ、と説明している。 d)専門家の中には、国境封鎖は、ウイルス侵入防止対策としては意味がなく、それはむしろ重要な供給物の流通障害の原因になると考えている人も多い。 e)ニューヨーク大学の専門家は、今回のパナソニックの決定は、大企業の中には未だパンデミックの危険性が現実的脅威として継続していると考えている企業があることを示している、とのコメント。 a)は曖昧な説明であるし,正しいとは思えない。BCPに関しては本当?という感じ。日本は企業対策が遅れているというのが、国内での専門家のセリフではなかった? b)はやや違和感を覚える。リスクは何も高まっていないという発言に安堵感を覚えるが、国内でそのような発言をしていたのだろうか?また中国に関しても、ノー・プロブレムと国内で発言していたのだろうか?いずれにしても安心できる話しではある。 e)は痛烈な批判ではある。 要するにパナソニックの決定した理由の背景が曖昧であり、何か時代遅れの大企業が日本に存在しているような印象を受ける。 3) 新型インフルエンザの流行に備え、日本外務省と北京の日本大使館など在中国公館は11、12の両日、北京で対策会議を開いた、と、日本語の報道機関から報道された。 良く分からない報道だ。 国も、本当に「新型インフルエンザ発生間近し」と考えているのだろうか?それともポーズだろうか? ポーズなら、裏側に何かがべっとりと張り付いているのだろうか? 今の日本の”新型インフルエンザ対策”の動きは、良く分からない。 不明瞭な動きがあっても、それを取り上げるマスコミも少なく、取り上げても掘り下げと、その持続力が欠けている。 昨年8月のプレパンデミックワクチンの事前接種に始まり、その後の国内における動きは、パンデミック発生の危険性とはリンクしていない。 まさか関係している多くの人々の目が、全く海外に向いていないと言うことではないと思うが、海外情報を集約しているこのサイトで、国内情報も合わせて掲載すると、全く別種の報道のようになってしまう。 世界のパンデミック・インフルエンザと、日本の新型インフルエンザとは別種なのかも知れない。 4) 海外報道も、直ぐ途絶える。 中国問題は、新疆ウイグル自治区で、大量の家きんがH5N1鳥インフルで死亡し、中国内では家きんの間で鳥インフルが発生していたという事実が明確になった後、その後のフォロー記事がない。中国における情報はいつもそうだ。色々と憶測(疑惑)がもたれていて、それを中国政府が確認したとしても、その後、半永久的に情報が出なかったり、出ても継続性がなかったりする。 新疆だけでなく広東省でも発生しているはずだし、ベトナムの方へも感染家きんが運ばれているのも明かなのだから、国際的に状況を明確にしなければ、いつまでもパンデミック導火線がくすぶっている状態が続く。その煙は黄砂と共に日本に流れてくる。 くすぶっているからと言って、母国へ引き上げるのは、明治時代の考え方であり、今は、率先して海外における危険性を絶つのが、先進国としての日本の役割だと思う。その役割の一旦を担っているのはマスコミでもあり、我々日本人でもあると、僕は思っている。 個人的には海外で頑張っている日本人も多い。そうした中、不幸な事件に遭遇している人もいる。 パンデミック・インフルエンザは、世界共通の危機問題である。海外問題対策で疲弊している米国に代わって、日本が貢献すべき大きな課題であるのは間違いはない。パンデミック発生時には、日本人は国を閉ざすのだという印象を、途上国の人々にもたれたくはないし、他の先進諸国から、日本はね…、と思われたくもない。 パンデミックを考えたときに、この狭い国の中に、なぜみんなが集まろうとするのだろうか?不思議な現象(習性?)だと思う。 パナソニックが家族を引き上げるというほどに、国内のパンデミック対策は充実しているのだろうか?
2009/2/12 ウエブ維持だけで相当疲れる。 昨日は、パナソニックの家族引き上げに対する世界の反応が色々あったので、そのフォローだけでも疲れた。 他にも書き物が多いから、 パソコン・ディスプレーに向かうだけで十時間近くとなる。 日本企業の企業理念のあり方を少し勉強するために、昭和初期から戦後までの歴史を勉強しはじめている。 いまだ”海外進出”的発想があったのだろうか? 企業倫理は国内外で異なっているのだろうか? 欧米企業と国内企業の挙動が異なるのが、どのような理由によるのか分からない。 昨日のCIDRAPニュースの論説でも、世界的リスク管理企業の専門家のコメントを載せているが、パナソニックがなぜそのような決定をしたのか不明だが、他の企業が近い将来、同様の動きを見せるとは思わない、と言っている。米国政府高官も匿名で驚きと当惑のコメントを寄せている。WHOも困惑していて、CIDRAPディレクターの有名なオステルホルム博士になると、パナソニックの決定を完全に非難し、理由を科学的に説明すべきとしている。このようなことがあるとパンデミックがヒステリックに語られるようになり、事実や科学的な情報に基づいた判断がされなくなることを危惧している。 でもこれって今の日本ではないだろうか、と僕は思う。 全ては昨日掲載しているが、何か島国日本の動きは、未だ世界の考え方とは異質な感性に基づいているような気がする。 公衆衛生専門家が乏しい日本では、公衆衛生の基本は、国、人種を越えた所にあることが認識されていない。 日本における新型インフルエンザ対策は、公衆衛生的判断が中心の欧米と全く異なる。判断の基準が見えていない。基本的には欧米の方式を真似てはいるが、実践となると、完全に日本的判断が表面に出てくる。その日本的判断がわき出している源流がどこにあるのか、今の僕には判断できる能力がない。 パンデミック・インフルエンザ対策は、グローバルな危機管理の範疇にあり、そこでは自国だけの利益優先は許されない。 それは国内でも同じだ。 海外へ支店を持つ企業の国内外に対する役割は何なのか? そんなことを最近考えている。 100年後の世界には、国内外という言葉はないだろうし、そのとき地球上の危機管理はどのように対策がなされているのか等、頭の中では色々な課題がイメージとなって走馬燈のごとく回り続ける。 それは公衆衛生学のテキストには書かれていないことではある。 創作、または芸術の世界でしか対象と出来ないテーマなのだろうか? 今日の報道: 1) インドネシアのバリ島で男性が鳥インフルに感染した疑いが報道されているが、これは昨日ジャカルタ・ポスト紙で既報済みである。検査結果はまだのようだ。インドネシアの状況は公的発表となって出てくることは少ない。 ベトナムで女性が発病したが、これは7日に報道されていた。WHOが正式に発表したようだ。家きんとの接触があるが、重体とされる。 今日は幸いにして情報量が少ない。 他の仕事をこなせる。居眠りをしなければだけども。 時には転調する必要がありそうだ。
2009/2/11 朝一番で気になる情報が2つ見つかった。 一つは中国の極西部の新疆ウイグル自治区で大量の家きんが死亡し、H5N1ウイルスが検出されたという、新華社からの報道である。昨日、中国内ではH5N1感染家きんは見つかっていないという発表が農業省からあったばかりだが、舌の根が乾かないうちに、そのような発表がなされた。 もう一つはカナダからの報道であるが、パナソニックの派遣社員帯同家族の帰国問題に関して、WHOの見解を掲載したものである。カナダの報道はいつも感心するが、今回もさすがと感服した。 色々と話が舞い込み忙しい。スケジュール等適当に頭の中に入れておく習慣しかなかった。壁に貼り付けたホワイトボードに必要なメモを書くようにしてあるが、それでも書き忘れたりして、いつもメールをチェックし直したり、忘れた場合は、再度問い合わせたりの連続となる。 小説第二巻の推敲中であるが、現実の世界とフィクションの世界が自分でも分からなくなり、フィクションのつもりが、頭の中にあった事実が元になっていたりと、結構大変な作業となっている。第一巻を読んだ方々から、面白いという声も聞かれ始め、何とか時間を見つけて完成にこぎ着けようと思っている。 今日の報道から: 1) 新華社から農業省の昨夜遅くの発表として、新疆ウイグル自治区で大量の家きんが死亡し、国立研究施設で調べた結果、H5N1ウイルスが検出されたという。 正しく舌の根が乾かぬうちに、反対のことを平気で発表する国である。 その発表の、つい数時間前には、中国内ではH5N1ウイルス感染家きんは見つかっていないと農業省の広報官が語っていたばかりだ。にも関わらず人での発病者が出たのは謎だ、という雰囲気の発表だった。 これは、完全に、オー、マイゴッド!である。 中国内では間違いなく家きんの間でウイルスが流行していると多くの専門家が考え、そこから人の発病者が出て、さらに香港の海岸に死亡した家きんが広東省から流れ着いたと推定されていたのだ。しかし、昨夜まで中国政府は国内での家きんからはウイルスは見つかっていないと発表していた。 今、中国の状況は完全に変わった。国内に多くの感染家きんがいる。そこからウイルスが人へも感染している。広東省でも同じようにH5N1ウイルスが蔓延っている。そして死亡した家きんや野鳥が川に捨てられ、海に流れ出て、それらが香港の海岸に流れ着いているのは間違いのないことと言える。 中国内での感染家きんの状況はどうなっているのか、中国政府は詳細に大至急調査し、世界に公開しなければならない状況になった。 正式発表と言いながら、数時間で前言が覆される正式発表が何回も繰り替えされても、聞く方が疲れ、飽きてくるだけである。 しかし、問題は世界のパンデミックにつながる。我々は中国の状況と、行われている対策をどのように監視してゆけばいいのだろうか? 国連のFAOは先日中国の報告を信頼して、中国内では家きんにおけるH5N1鳥インフルの発生はないと発表していた、WHOは積極的コメントを出していない。 今後の推移は読めない。残念ながら。 2) パナソニックが、パンデミック・インフルエンザ発生の可能性から、海外派遣社員の帯同家族の引き上げを決定したという情報は、各国で報道されているが、今日、カナダの報道機関と、米国ミネソタ大学の有名な感染症情報センターであるCIDRAPから、WHOのコメントを含んだ論説が掲載されている。カナダ報道全訳ファイル CIDRAP全訳ファイル WHOの広報官がジュネーブから電話取材に答えている。 ”…公衆衛生学的判断に立つ限り、このような決定を正当化する根拠(justification)はない” ”リスクが高まっているということは一切ない。現在は、間違いなくフェーズ3の段階にしかない。これまでと、今日は何も変わっていない” このように怒りを伴った、困惑したコメントとなっている。 企業のリスク管理の専門家も当惑の意を表している。 また米国政府の高官も匿名で、なぜこのような決定がなされたのか疑問であり、米国では国外米国人に警告するような事態ではないと考えている、とCIDRAPにコメントを寄せている。 またCIDRAP長官でもあるオステルホルム博士は、パナソニックの決定は予期せぬ結果をもたらす可能性があり、近いうちにパンデミックがヒステリックに語られるようになり、そこでは事実、または科学に基づかない情報が飛び交いだす、と警告している。なぜか今の日本に近い状況かも知れない。 パナソニックは、パンデミック・インフルエンザ発生の危険性が高まっていると判断したと広報担当者は、その理由を語っている。 今、パナソニックは、その根拠を示す責任があると、僕は思う。世界のトップ家電メーカーとしては、それが当たり前の義務である。多くの公衆衛生専門家が納得する科学的根拠を示さなければ、単に”エコノミック・アニマル”的判断としてしか理解されない。それは日本として不名誉なことになる。 僕の集積した情報の流れでも、パンデミック発生の危険性が高まっていることを示すものは何もない。 パンデミック・インフルエンザ、鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ…。 これらは公衆衛生的危機管理の問題であるが、何か今の日本では全く別の領域に入ってしまった感がある。 何か得たいの知れないものが水面下で動いているのだろうか? 3) インドネシアで20歳男性が発病した疑いがもたれている。現地の医師の話であるが、まだ検査の上で確認はされていない。闘鶏で有名な村で、近辺で鳥インフルが家きんで発生して数日後男性はインフルエンザ様症状を呈したという。現在タミフルを服用しながら家庭で療養中とされ、状態は改善されつつあると言われる。
2009/2/10 気分的には冴えない。 やる気が出てこない朝に、海外情報を訳す辛さは、経験してみなければ分からないと思う。その後にしなければならない仕事がたまっているから、せっつかれるように仕事を始めなければならない。 そうした時に、大きな事件が起きていて、大手の通信社から報道されているときは、一瞬全てを忘れて仕事に入れるが、緊急ではないが、重要で興味ある論説がロイターから出ている場合には悩む。長いものだと、原稿用紙4,5枚ほどの日本文になることも多い。時には10枚ということもあった。訳するのに2〜3時間要することも多い。右から左に日本文に置き換えることができればいいが、それほどの語学力はない。 そうした意味では今朝はまあまあ楽ではあった。ロイターから面白い調査結果が出ていたが、長文ではなかった。 来週某ラジオ放送に出るために東京へ1泊2日の予定。僕にとっては深夜の時間帯である。津軽海峡超えは今月2回目となる。来月も2回の予定。かっての僕にしたら信じられない頻度ではある。大体年に2,3回しか首都圏に出たことはなかったくらいだから、めまぐるしいくらいの生活の変化ではある。 出先でも情報収集とウエブ更新を続けることになるから、結構大変だ。何も起きていないときはいいが、どこかで集団感染疑い事例がでていると、頻繁にチェックして、各情報を掲載ということになる。 新型インフルエンザ、またはパンデミック・インフルエンザの危険性は、集団感染、または複数以上の同時発病から始まる。 そうした事例は、多分、一昨年12月のパキスタンでの兄弟発症以来ないと思う。 先月初めに起きた中国の女児例で、先に母親が死亡しているが、この事例は気になるが、多分、同じ感染家きんの摂食によるものと思われる。こうした事例は、ベトナムの姉妹例でもあるが、この場合も先に死亡した姉では検査されていない。 こうした状況は2005年頃と同じであり、特に気になる事例が増えているわけではない。 中国情報が少なくなっている。先週末に、農業省や保健省から公式見解が出たから、しばらくは発病者で出るたびに、新華社を通じて事例が発表されるだけかも知れない。 香港での感染鳥の死骸発見は、その後情報は出ていない。 インドネシアからの情報は皆無であるが、多分、大きな問題は起きてはいないような気がする。現地報道等で若干の発病者の情報があるが、WHOには公式に伝えられてはいないようだ。しかし、以前の冬期間に比べると少ないのは明白だ。 メールで新型発生を心配する問い合わせがある。 心配要因は: ・企業が海外赴任社員の帯同家族を引き上げさせている。 ・N95マスクが手に入らなくなった。 ・中国で人の発病者が出ている ・自治体で慌ただしい動きがある 等 全て誤解である。 現象面で気になる部分だけをつなぎ合わせると、そのようなことになる。 別な現象を並べると: ・海外では、抗インフルエンザ薬の需要が落ちている:ロッシュ社、グラクソ社 ・海外ではH5N1鳥インフルエンザの家きんでの発生が減っている 冬期間に入ってウイルスが活発化していることから、増えているが、従来の冬期間に比較すると少ない ・人での発病者数が増えていることはない 全般的に減っている。 WHO発表による冬期間の発病数 ・インドやバングラデシュで家きんの間での大発生があったが、終息傾向にあり、人での発病はない ・感染家きんからの発病者が中国で一人ずつ散発的に出ているが、同時に複数の発生がない。感染家きんに接触している人、または食べた人は家族を含めて多数いると思うが、複数発生発生することは希である。H5N1ウイルスがいかに人に感染しづらいかを示唆している。 ・N95マスクは一般人での使用の意義はないと欧米ではなっているが、国内では備蓄に走っている企業がある。医療機関では、従来、結核菌の排出患者とそれをケアする医療スタッフが用いてきているが、インフルエンザの場合も、それに準じて、患者とスタッフは用いるが、一般人が感染予防に用いることの意義は、米国CDCでも否定している。せいぜい外科用マスクの備蓄は勧められる。しかし、その効果も科学的には明確に立証はされていない。 ・多くの自治体では対策は進んでいない。知識も乏しい。 パンデミックリスクの偽装工作が為されていなければいいがと、最近は危惧している。そこに、それほどの悪意がなくても、真剣に捉える人にとっては、不眠症にもなるほどの心配事になるし、経済的出費も多くなる。 きょうの報道から: 1) パナソニックが海外派遣社員の家族を、本年9月までに戻るように指示したニュースがAPから配信された。米国、オーストリア、フランス、シンガポールの報道機関が記事を流している。パンデミック・インフルエンザの記事がほとんど海外情報で出なくなっているから、非常に唐突な記事に思える。 同社の調査で鳥インフルはパンデミックを生じる前段階(proactive)であると、曖昧な表現がなされている。いわゆるWHOのフェーズ分類ではフェーズ3であるが、そんなのは4年前から言われていた。何かよく分からないコメントである。世界中でもそう感じているだろう。 2) 中国新華社から報道。中国保健省が、中国で発病した患者から分離したウイルスを分析したが、変異は認めなかったとの事。よって人人感染を起こすような株ではないと言う。また人での発病は、第一四半期に発生しているから、国内の保健局や病院にウイルスに警戒するように緊急通達を出したとの事。 最近の中国は異常に国際的世論を意識して、何事も否定する発言に終始するから、辻褄の合わない発表が目立つ。ウイルス変異が多少起きている方が妥当だと思うが…。 夜になってからロイターから情報が配信。上記新華社と同じ情報源であるが、焦点の当て方が異なる。 保健省が8人の鳥インフル発病者の感染源の説明に関して、当惑しているというようなニュアンスで伝えている。 保健省の報道官のコメント: 我々は調査結果しか分からない。感染原因については分からない。ウイルスがどこから来たのかは分からないが、人々が感染したことは間違いはない。理屈から言うと、人々が感染するとき、ウイルスは鳥の中に存在しているはずではある」。 要するに中国保健省にとっても8人の感染源は謎なのである。 3) ロイターから米国におけるインフルエンザ治療に関する実体調査が出された。 トンプソン・ロイターズという調査機関が行ったもので、一昨年と昨年のインフルエンザシーズンに、約2000万人を対象にして調査が行われた。保険診療からの請求をもとにしたものだ。抗インフルエンザ薬の処方は、わずか4〜6%の患者しか受けていない。またインフルエンザ様症状での病院受診率も、小児で5.6%、成人で2.2%、高齢者で2.6%であった。 米国におけるインフルエンザ治療の状況 トンプソン・ロイターズ調査 ▼抗インフルエンザ服用率 4〜6%
▼医療機関受診率 小児1/18、 成人1/45、 高齢者1/38
▼治療方法 安静、 水分補給、 鎮痛剤
▼診断方法 インフルエンザ迅速診断方法の使用頻度は低い 日本との大きな違いが認められる。これだとタミフル騒動は起きないかも知れない。またインフルエンザでタミフルを服用するという習慣がないから、パンデミック・インフルエンザに際して、タミフル備蓄問題に関しても、それほど関心はないのかも知れない。 4) ネパールの家きんにおける鳥インフルエンザは終息したようだ。 インドの西ベンガル州やバングラデシュでの発生も終息か、下火のようだ。情報量が非常に減っている。この1月から2月にかけて流行が広がることが懸念されたが、家きんの殺処分でウイルスの封じ込めに成功しているようだ。 他にタイでも起きてはいたが拡大は阻止されたようだ。 一方、ベトナムでは広がっているようだ。南部のメコンデルタ地域ではアヒルの子で発生が多い。ワクチン未接種がほとんどのようだ。 南アジアや東南アジアでは、H5N1ウイルスが土着化していて、冬期間になると家きんの間で流行しだすというパターンをが繰り広げられている。 これらの国では家きんが放し飼いされていることが、ウイルス感染と発生の原因とされている。家きん飼育方法とその衛生管理等が、さらに徹底指導される必要があると考えられる。 5) 米国でのインフルエンザは少しづつ患者数は増えているが、いまだ流行程度は低いようだ。分離株の大多数はH1N1タミフル耐性ソ連型である。  ヨーロッパでの流行は東部へ移行しており、西部地域は1月の最終週がピークであったと推定されている。流行株の中心はH3N2ブリスベン株となっている。 流行程度 赤−>黄−>緑
2009/2/4 8:11:55 17:00:07 19:15:40 名古屋の朝。本日昼の飛行機で帰る。 2泊3日はさすがに長い。夏場なら1泊2日で大丈夫だろうが、冬場だと千歳発が天候のため欠航になることがあるから、念のため前日に現地に着くようにしたほうが間違いはないようだ。 講演の後に小1時間の質問の時間を設けるが、残った熱心な方々十数人から色々な質問をいただく。予想された、そして回答が難しい質問も多い。このウエブを見ている方々も多いようだ。 疲れが出てくると、朝から海外情報を訳す動機付けが低下してくる。 もしかしたら燃え尽き症候群に向かいつつあるのかもしれない。燃え尽きる前に、もっとしなければならないことが多々ある。 もしかしたら、人生は燃え尽き症候群との戦いなのかもしれない。 ふとそう思った。 いよいよ本が出版される。7日発売となるが、実際に書店に配本されるまでには時間がかかりそうだ。アマゾン等のネット書店には明日登録されると予定となっている。 某放送局の夜のラジオ番組にゲスト出演することになった。また2週間後に東京に出ることになる。依頼原稿の締め切りもその頃だ。いまだ手つかずの状態であるが、数日間で仕上げは出来ると読んでいる。小説の第二巻の推敲もある。結構忙しい。フリーで仕事をしていると、週末とか休日は関係なくなるから、お役所勤めの頃よりも倍ほどの忙しさではある。 やっと名古屋の空が明けたようだ。 今日の報道から: 1) 熊本に本社のあるワクチン開発メーカーの化血研が、英国のグラクソスミスクライン社と提携して、パンデミックワクチンの大量製造方法の開発に着手することになったようだ。簡単に言えば、細胞培養方法の技術援助をしてもらって、国内に工場を造るということだと思う。 米国では世界の大手の製薬メーカーに援助金を提供し、ワクチンや薬の開発を進めている。英国ではグラクソスミスクライン社とバクスター社に400億円で、パンデミック発生時に、パンデミックワクチンの製造契約を行っている。 なぜ日本では未だグローバル企業と提携せずに、国内企業に製造させるのだろうか?バクスター社の細胞培養方法によるワクチン製造技術は確立されていて、世界各国からパンデミックワクチン製造が依頼されていると聞く。 21世紀の日本は、未だ国内企業の保護に努めるのだろうか? ところでプレパンデミックワクチンの事前接種はどうなっているのだろうか?昨年の今頃は、この4月から相当数の関係者に接種予定だった思う。 日本の場合、国内報道でのフォローが無いから困る。これで21世紀の文明開化国といえるのだろうか? 過去には、副作用をまとめた報道発表は1度あっただけだ。 ▼昨年の4月の報道からJapan to vaccinate 6000 health officials for potential bird flu... International Herald Tribune, France 日本、6000人の保健医療当局者に鳥インフルワクチンの接種へ 日本の厚労省は15日、数千人の保健担当者達に、政府の備蓄している人用鳥インフルワクチンを接種する計画を発表した。
計画実行には16日の専門家委員会での承認が必要とされているが、内容としては6000人の検疫局・入国管理局の職員、医師や他の保健医療関係者が対象となっている。今年度末までに接種する予定と、厚労省の当局者であるKishiko Yamaguchi氏が発表した。 鳥インフルは人に感染することは希であるが、WHOや世界の保健当局ではウイルスが変異して、容易に人に感染するようになり、世界的パンデミックが起きることを懸念している。 日本の厚労省はまた、今回のワクチン接種計画が成功した場合(安全性、抗体産生の確認等)、1000万人からなる国会議員、警官、保健医療関係者、およびライフラインに関係する職種の人々を対象に、さらなるワクチン接種を行う予定と発表した。 WHOの報道官であるグレゴリーハートレ氏は、今回の日本のワクチン接種計画を「大きな賭だ(a big roll of the dice)」と表し、しかしWHOはそれに反対はしないと語った。 「明らかに日本政府は、今回のワクチン計画を実行することで何らかの利益が得られると考えている。WHOは個々の国が自らの開発資源を用いることに口は差し挟まない」、と同氏は語っている。 ▲ ▼昨年の8月の報道から 新型インフルエンザの発生に備え厚生労働省が計画している平成21年度のプレパンデミック(大流行前)ワクチンの大規模な事前接種の最初の対象者として、医師などの医療従事者約百五十万人を検討していると報道された。
現在進行中の六千人規模の臨床研究でワクチンの安全性、有効性が確認されれば、来年春以降に警察官やライフライン関係者を含む約一千万人への接種拡大を検討するとしていた。だが「接種拡大は安全性を確認しながら段階的に進めるべきだ」などの意見に配慮、最初の対象者を医療従事者に絞ることにしたとされる。 ▲ 2) 中国の状況を懸念する海外報道が散見する。 以前からこの日記でも記載しているが、人での散発的発生は冬期間であるからやむ得ないとしても、その感染源となっている家きんの状況が不明なことが気になる。さらにこの数日間、香港のランタオ島の海岸に死亡した各種の鳥が流れ着き、そこからH5N1ウイルスが検出されている。中国の家きんの間で流行が広がっていることが懸念される。 一方、WHOの見解も曖昧である。鳥インフルエンザ専門家のケイジ・フクダ博士が、中国での迅速発表とその内容を評価し、中国での人での発病者は鶏周辺から発生しており、人人感染の懸念はないとしている。人人感染の懸念がないことは正しいと思うが、中国側の対策を評価していることは少々気になる。多くの専門家達が、中国内における家きんでの流行状況を心配している。さらに香港のランタオ島の海岸に中国本土から流れ着いたと思われる、感染死した複数以上の家きんの存在を、香港政府と専門家が脅威的に思っている。そうした事実に関するコメントがなく、ただ中国側の対応を賞賛する表現をWHO幹部がするのは、中国出身のチャン事務局長と中国政府の関係を考慮した政治的発言とも受け取れる。 WHOの信頼性が低下してくると、パンデミックに対する世界の対策が停滞してくるのは明らかである。 香港の位置。広東省と続く。 ランタオ島の位置。 3) 東京新聞特報部の山川記者が報告した。”発生すれば大きな脅威となる新型インフルエンザ。社会を崩壊から守る柱の一つがパンデミック(大流行)ワクチンだが、その完成は発生から早くて半年後。しかも量は限られる。少ないワクチンをだれを優先して接種するのか。三日、厚生労働省の担当者も交えた初めての討論会が開かれた。” 詳細は抄訳集に掲載しているが、参加した厚生労働省側の担当官(医師)も本音で語り、このような担当官が国にいることを知って安心したとは、同記者の弁。 この討論会は、医療政策決定への患者参加を目指す民間団体「日本患者会情報センター」が主催したもの。多くの参加者の方々から率直な、修飾されてない意見が出され、そのどれもが正論であることに気がつかされる。 4) 国内で流行を広げているインフルエンザに関して、情報がなさ過ぎる。 ・今からでもワクチンはすべきか? ・ここまで流行が拡大しているのはワクチンが効いてないからなのだろうか? ・実際に流行している株と抗原性は調べられているのだろうか?なぜ公開されないのだろうか? ・厚生労働省や国立感染症研究所のスタッフのうち、ワクチン接種者はどの程度いるのだろうか? ・欧州で猛流行中のブリスベンH3N2(ウルグアイH3N2)は日本に入ってきてないのだろうか?この株は昨年米国で猛流行し、今年は欧州で大流行している。日本には入ってこないとの読みが専門家の間にあるのだろうか?だから検査もされず情報もないのだろうか? 思いつくままの疑問点を列挙した。マスコミはこうした疑問を解くべく情報を発信してほしい。 何人かの方々から、仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンターからの、国内でいくつか分離された株の抗原性に関する報告がIASR(国立感染研発行)に載っていて、ワクチン株と乖離している株がH1N1ソ連型等で見つかっているとの情報をいただいている。 H1N1ソ連型株が変異しているとの話もあり、もっと株を分離して調査を行う必要がある。これはどこが責任の中心部署なのだろう。
2009/2/3 火曜日。曜日を意識していなければ自分の置かれている時間的位置を見失ってしまいそうだ。 名古屋のホテル。繁華街のど真ん中だ。 米国ではインフルエンザ流行が遅れている。日本よりも早くにH1N1タミフル耐性ソ連型が発生していた。CDCの有名専門家が、流行はこれからかもしれないから、勝手に安心しないで、と警告している。なぜ日本では同じH1N1タミフル耐性株が猛流行しているのだろうか?他のH3N2株はどうなっているのだろうか?国や専門家からの社会的発言、説明はない。欧州のインフルエンザ監視機関(EISS)やCDCは、きめ細やかに情報を世界に発信している。 インフルエンザ情報の重要性は、パンデミック・インフルエンザ問題があるから世界的に関心が持たれている(EISSはそのために作られた)。日本でも新型インフルエンザ問題は、同じように危機管理の範疇として位置づけされているはずだ。しかし、現在流行のインフルエンザに関しての情報は少ない。従来型の調査と従来型の発表だ。 流行している株の抗原性はよく分かっていない。リアルタイムに分析はされていない。またそれを統括している部署も明確ではない。厚労省であるのは間違いはないが、その中のどこの組織が責任部署なのか?新型インフルエンザ対策チームは関係しているのだろうか? 全ては、よく分からない。 香港の人里離れた海岸で見つかった、H5N1鳥インフルエンザに罹患した鳥の死骸。中国本土で、多くの家きんで発生していることの反映でなければ良いが。 なぜか自分の書いている「パンデミック 追跡者」の第二巻への導入部分の、冒頭に似ている。 今日の報道から: 1) 米国系報道でAPが配信した記事が広く取り上げられている。今季はいまだインフルエンザ流行となってはいないが、2月になってからが流行のピークになるから、勝手に安心するんじゃないよ、というCDC専門家の意見となっている。向こうでもH1N1タミフル耐性ソ連型が中心となっているのは、昨日も報告しているが、日本と違って流行速度は遅い。日本のH1N1の猛流行は、なぜなのか?厚労省も、関連公的機関も何も説明をしてない。欧米の機関と違って、日本の公的機関の情報開示、または社会的啓発活動は著しく遅れている。米国の某遺伝子研究者による、日本のH1N1ウイルスには変異が起きているという意見があるが、正しいのかなあ、とも思ってしまうが…。 米国の記事に、鳥インフル疲労に関するWHOの警戒感が伝えられている。 世界的にH5N1の発生数が減少してきていて、対策が後退する危険性が出ているが、他のウイルスによるパンデミックも十分あり得るのだから、警戒体制は維持しなければならないと伝えている。 2) 香港のランタウ島で鳥の死骸がさらに見つかり、合計12羽となったようだ。雁、鶏、カモ他である。人里離れた海岸であるが、先に見つかった3羽からH5N1ウイルスが検出されている。 香港大学の専門家は、中国本土で鳥インフルが家きんの間で発生していて、それらから感染した鳥が香港へきているとしたなら、香港市民がウイルスに暴露されている危険性があると、警告している。 中国本土でのH5N1ウイルスの動態が不明なことが、香港での警戒感につながっているようだ。 海岸で見つかった鳥の死骸からウイルスが見つかったというストーリーは、何か嫌なドラマの展開を予想もさせる。 今、香港で、中国で何かが起きるのか?注視すべきと思う。 3) 昨日JTBで開催されたセミナーで、僕が昨秋頃から主張している、H5N1ウイルスによるパンデミック発生の危険性は低下している、日本でハルマゲドンクラスの新型インフルエンザが発生するとフィーバーしているのはおかしいという考え方と、同じような話がされたというが、それは妥当ではあるが、未だに、なぜそのような考え方が現れたのか理由が掴めない。少し前までは煽るように危険性ばかりが言われていたのに、急遽意見が変わるのも不思議ではある。背景にある根拠が知りたい。僕の得ていない情報があるのなら知りたいと思う。 しかし、今年に入ってからの中国状況は、ある意味で危険である。家きんでのウイルスの蔓延状況が不明なのと、人での発病者のウイルスの分析結果が公表されていないこと、さらには香港の海岸でウイルスが感染し、死亡した鳥が見つかっていることが、不安材料となっている。 ウイルス変異は起きていないし、簡単には起きないだろうが、中国の家きんにおけるウイルス蔓延状態が想像を絶していたなら、話は変わる。 情報がほしい。 香港大学の専門家が、もし中国における家きんでの流行が十分把握されてなく(もしくは発表されてなく)、そこから感染した鳥が香港の海岸で死亡しているだとしたなら、香港市民は知らないうちにウイルスに暴露されている可能性があり、危険であると警告している。 この香港事例が、実は大きな問題につながらなければ良いと、今、僕は思っている。その理由は、今週末に発売予定の「パンデミック 追跡者」第一巻から第二巻へのストーリーの展開部分と同じだからというだけではない。
2009/2/2 月曜日。 午後から名古屋へ向かう。2泊3日の旅。今年は4度目の旅となる。 宿泊先でも早朝からのウエブ更新があるから、昔のように周辺を散歩するとか、夕方出歩くなどの時間がない。 ここ数年間、ウエブ更新を休んだのは、韓国へ出かけたときの4日間と、2泊3日入院したときの3日間だけだったと思う。 更新を休むと、その後の更新が大変になる。休んでいた日の情報をチェックし、必要なものがあれば訳し、掲載しなければならない。どんなに急いでも数時間は要する。 最近は国内報道でも若干の海外情報は伝えられているが、それでも限られた地域と、単に人での発生に関する情報だけだ。家きんや野鳥における発生に関する情報は希だ。だから2006年初冬から春にかけて欧州で、中国の青海湖から拡大していったウイルスで、多くの白鳥が鳥インフルに感染して死亡が相次いだ情報は、国内にもたらされていなかった。その結果昨年の秋田と北海道で感染白鳥が死亡した事例が発生したとき、国も自治体もマスコミも、その意義が十分掴めなかったので、初期の動きが極めて緩慢だった。 全般的に情報量が減っているので、ウエブの更新に要する時間が短くなっている。特に論説類が少なくなっているので、その翻訳時間が小説書きの方に回せる。小説の場合。1時間で約数枚は進む。大きな論説は3時間程、翻訳にかかる場合もある。小説書きにしてみたら20枚である。 英語力がもっとあればと思う。真面目に英語を勉強しておけば良かったと後悔している。英文を見ながら一気に日本語に置き換えることが出来るなら、海外情報の訳は容易だ。しかし、感覚的には掴めても、日本語に置き換える作業で時間が食われる。 日本語から英語への訳も自由自在に出来たなら、このウエブも英語版と日本語版にして、海外へも情報や問題の提起等を流すことが可能となる。 理想としては国内で毎日1万のアクセス数、海外で10万のアクセス数だ。 5人位の語学が堪能な医科学領域の専門家がいたら可能かも知れない。 現在、新しいウエブの構成を考えている。 また協力者も探している。 領域として、(鳥及び人インフル)海外情報、医学情報、対策、等と分類し、国内で不足している情報の補完を目指すと共に、パンデミックに関する総合情報サイトを目指したいと思う。 自分自身のそれに関わる時間は、出来れば4〜6時間以内に納めたいが、上述のごとく、論説を訳し出すと2時間は食われるので、情報が多くなると1日8時間は費やされることも希ではなくなる。 かって小説を書きまくっていた頃は、朝晩で6時間、週末で8時間は要していたから、このウエブ維持と小説書きは、多分両立させることが無理なのかも知れない。 今年は、色々と悩むことが多そうだ。 「パンデミック 追跡者 第二巻」は、ほぼ完了した。色々な現実的情報を元に、第一巻よりも、さらにフィクション化が進んだ。シリーズとしての完結は第三巻から四巻になりそうだ。あくまでも現状の新型インフルエンザ、またはパンデミックの状況により流れは変わり得る。 第一巻の方の前評判はかなり良いと、出版社からの連絡が入っている。書店への注文も結構な数が入っているようだ(まだ登録前にも関わらず)。下読みをしている第三者の感想も良いというから、それなりの評価が得られるかも知れないが、問題は宣伝力だ。大手の出版社は全国紙に宣伝を載せるスペースを持ち、また書店にも積むスペースが確保されている。それだけでもある程度は売れる。 小さな出版社の場合、書店側が評価し、それを目立つように置いてくれるといいが、書棚の片隅にでも置かれたら、絶対売れはしない。 最近はアマゾン等、ネットで購入される率が高くなっているが、それにしても口コミで評判が伝えられなければ、誰も注文はしない。 今週後半にはアマゾンにも登録されると思う。また書店には早ければ今週末、遅くても来週中には置かれるはずだ。 今日の報道から : 1) ジェイティービー(JTB)が、海外旅行感染症セミナーを開いたという。その中で、”現在新型インフルエンザに変異するとされている鳥インフルエンザ(H5N1型)の流行は沈静化しており、後継候補にならない可能性が高いことも発表された。現状として、H5N1型の流行は沈静化しているが、社会全体が過度の不安状態にあること、また、新型発生の危機は引き続き持続していることも指摘された” と言う。 なんか、これって僕が去年の秋頃から主張してきたことと、全く同じなのだけど、偶然の一致だろうか?それともそのような考え方が定着してきたのだろうか?日本でこのような意見を言ってくれる人が他にもいたことにほっとしたが、同時に驚きでもある。 2) 欧州のインフルエンザ流行状況を示す。1月第4週の状況である。ソースはEISS 依然として全ての国で、ブリスベンH3N2株が大流行。昨年末から本年第1週にピークを迎えたポルトガル、アイルランドでは下降線を描き、英国では平坦化してきている。 第4週(1月末)における流行状況 : ピンク 大流行、赤 地域的 橙 局所的、黄色 散発的 欧州へ旅行予定の人々は十分注意する必要がある。 また帰国者は当然ブリスベンH3N2株を、昨年末から持ち込んでいるはずである。 米国では徐々に患者数は増えてはいるが、まだ本格的ではない。分離株の多くはH1N1タミフル耐性ソ連株である。昨年はブリスベンH3N2のワクチンが間に合わなくて、今世紀に入って最大級のインフルエンザ流行を見ている。情報源 米国CDC 今日から明後日午後までは名古屋のホテルなので、ウエブ更新は十分ではないかも知れない。
2009/2/1 日曜日 何とか体調は回復してきている。 昨夜、中国で女性が発病したことは知っていたが、眠いのでそのままベッドに入った。朝早くに目が覚めると、頭の方ではウエブの更新を催促するように覚醒を迫っていた。 「追跡者第二巻」の最終的局面まできた。出版社の編集者と、少なくとも第三巻までのシリーズ物にすることで話が進んでいる。第二巻としてのストーリーは完結出来るが、基本的テーマである、パンデミックの追跡は、今日現在、パンデミック・インフルエンザが姿を現していないので、主人公の追跡を終了とは出来ない。 第二巻では、パンデミック・インフルエンザ周辺の水面下での慌ただしい動きを、フィクションとして表している。フィクションと言っても自分の頭で想定できる範囲内の情報に基づくから、ある意味ではノンフィクション的色彩も出てくる。 非常に忙しいが、かってのように病院やお役所勤めに縛られていないから、いざとなったら時間を強引に見つけることは可能だ。数年前には、猛烈に創作で自己アピールをしたかった時期があるが、今は自己アピールではなく、このウエブのように、自分の集積した情報と知識を元手にした、創作物の社会へのプレゼンテーションという気持ちである。その意志はもちろんポジティブなエネルギーの発露による。 いまだ活字化してない小説も多数眠っている。今年は時間が出来たら整理して順次活字化しようとは思っているが…。 今日の報道から: 1) 中国湖南省で女性が鳥インフルに感染したことが確認され、中国保健省から発表された。死亡した家きんを取り扱ったようだ。女性の周辺調査では感染者は見つかっていないとされる。 1月に8人が発病し、そのうち5人が死亡している。週に2人のペースである。 感染した、または死亡した家きんから発病者達は感染しているとされるが、周辺では家きんにおける発生や流行が認められていないというから、七不思議ではある。 No 報告日 事例 転記 1 1月6日 北京で19歳女性 死亡 2 1月18日 山西省2歳女児 生存、回復中 3 1月19日 山東省27歳女性 死亡 4 1月19日 湖南省19歳男性 死亡 5 1月24日 新疆ウイグル自治区31歳女性 死亡 6 1月25日 貴州省29歳男性 生存中 7 1月26日 広西壮族自治区18歳男性 死亡 8 1月31日 湖南省21歳女性 回復中 2) 香港で季節性インフルエンザ・シーズンに入ったと市民に保健局が注意を促している。遺伝子分析と抗原解析によると、分離ウイルスのほとんどはH1N1 A/Brisbane/59/2007-like virusで、少数のH3N2 A/Brisbane/10/2007-like virusも混ざっている。両株とも今年の初めから感染を広げているが、変異はしていないという。要するにタミフル耐性H1N1株とブリスベンH3N2株た。 抗原性の解析と、遺伝子変異の有無を迅速に調べ、情報を公開してくれることは大いに参考になる。米国CDCも同じである。 3) タミフル耐性H1N1ソ連型が流行ということで、国は、医療機関からの要望に応えて、リレンザを緊急に輸入することになった。数十万分になるという。 そもそもH1N1ソ連型に抗インフルエンザ薬を服用させる必要があるのか、という医学的問題もある。誰でも彼でも迅速キットでA型インフルエンザ陽性になれば、どんどんリレンザを処方することになるのだろうか? 一方、現場からはタミフルは効いているという声もあるようだ。国立感染研のデータで計算すると、H1N1ソ連型のほとんどはタミフル耐性であり、H1N1型は全インフルエンザの50%前後を占めているから、インフルエンザ患者の半数はタミフルが無効ということになる。しかし、現場から患者の大多数で効いているとの声も多いようだ。 問題は、今猛流行中の株がH1N1だけなのか、タミフルが効果を持つH3N2も猛流行中なのか、その判断が出来ていないことが上げられる。 4) 東京都内にもインフルエンザ警報がでたようだ。 感染力の強いインフルエンザが発生すると、為す術なく、ただ注意報やら警報が出されるだけの感じだ。 そもそもワクチンは今からでもすべきなのか?香港では3月31日までワクチン接種を行っているという。 ワクチンは効くのか? そもそも流行している株は何なのか?H1N1タミフル耐性株だけなのか?それは昨年の欧州、今年の米国で、それほど感染力が強いという結果が出ているのか?少なくとも、そのようには言われてないと思う。 なぜ、今年はインフルエンザが猛流行しているのか?その説明が国や自治体から全くなされず、ただ流行が広がっていることだけがマスコミで報じられている。 その一方で、新型インフレルエンザ対策のためのBCPが、企業や自治体で作成されている。そうしたBCPにはインフルエンザ予防のための基本的対策が書かれていると思うが、それは現在、役に立っているのだろうか? 新型を含めてインフルエンザ対策における基本事項 ・早期の流行に関する情報収集 どの程度危険性があるインフルエンザが発生しているのか? 感染力と致死性、合併症に関して ・個人的対策 ・企業内での対策 今年の、久しぶりのインフルエンザ猛流行をみていると以下の点に気づく。 ・対策が必要と言われていても、ほとんど無力である。 ・対策の責任者がいない。 ・きめ細かな情報が出ない これでは確かに、新型インフルエンザ発生時には、我先に家に飛び込んで、3ヶ月間籠城したくなるかも知れない。 書類作りだけではなく、実効性ある対策を熱心に講じませんか>関係者
2009/1/31 土曜日 風邪はまだすっきりしない。 動くと汗ばむ。 今日も静かにしているしかない。 一昨日届いた、韓国の”ヤンパ”のバラードを聴きながら、小説第二巻を詰める。 情報量はめっきりと減っている。 中国からの情報はない。これは、はっきりいって不安だ。なぜならいまだ人での感染原因が明確にされていないからだ。調査しても家きんでの発生が見つからなかったと中国政府は発表しているが、もし本当にないのならば、感染した7人のウイルスがどこからきたのか?中国政府としての見解を発表すべきた。7人は人からではなく、感染家きんから感染したと、中国の当局者は言っている。7人の周囲にだけ、特別、感染家きんがいたはずはない。 肝心な部分は明確にしないのなら、情報隠蔽と同じ事だ。人での発生を迅速に報告しても、その背景も調査し、公表しなければ、いたずらに世界の不安を高めるだけだ。 同じような論説が海外でも散見される。中には、そのような中国での状態から、パンデミック発生の危険性を云々する人もいる。 ”ワクチンに抵抗性のある変異ウイルスがでてきて、無症候性感染家きんが多数出ている可能性が高い”。 中国で分離されたウイルスに関する情報も全く公開されていない。WHOにもウイルスは提供されていないのだろうか?WHO事務局長が中国人のチャン女史になってから、中国情報は一見透明性を増した感があるが、本質的には何も変わってないし、期待感があったぶん、逆に後退感もある。 日本の国立感染症研究所からも何のコメントも出ていない。 情報に透明感のない中国だけの問題ではなく、WHOも含めた関連機関からも見解や情報を発信すべきと思う。国連全体の信頼感の低下の中で、WHOも同じように存在感が失われているように思うが、それは錯覚であって欲しい。3年前には、このような場合、ニューヨークタイムズやワシントンポストから、盛んに論説が出たが、最近は皆無だ。 参考までに今年度中国で発生した事例を再掲する。 No 報告日 事例 転記 1 1月6日 北京で19歳女性 死亡 2 1月18日 山西省2歳女児 生存、回復中 3 1月19日 山東省27歳女性 死亡 4 1月19日 湖南省19歳男性 死亡 5 1月24日 新疆ウイグル自治区31歳女性 死亡 6 1月25日 貴州省29歳男性 生存中 7 1月26日 広西壮族自治区18歳男性 死亡 国内の「新型インフルエンザ」に関する講演やセミナー。相変わらず、いつ起きても不思議ではない世界的パンデミック、と、空回りするDVDのような内容が繰り返されている。はっきり言って内容が枯渇してしまっているのだ。このままだと半年後には話す内容がなくなるのでは? それは一部の専門家でも同じことが言える。3年前と同じような脅し文句が並べられる。その点、海外の世界的専門家は違う。正月にカナディアンプレスから出された論説に名前を連ねた専門家達の意見は参考になった。そこには、大袈裟に言えば、彼等の哲学が感じられるのだ。 …パンデミックの危険性はいつもある。しかし、この数年間、我々はあまりにも性急すぎた。根拠のない危機感に対して、対策疲労を起こした。パンデミック対策は継続しなければならないが、どのレベルで維持するのか、それが問題である…。 今、日本では何が取り組まれているのだろうか? 異様に多くの新型対策グッズが販売され、新製品発表等の度に当該企業の株価が跳ね上がる。 国での取り組みが明確ではない。 米国CDCと同じ立場と考えられる国立感染症研究所は、社会に対する情報発信の意欲は感じられなく、また啓発活動も明確に見えない。組織の問題なのだろうか?国の一役所としての存在感はある。 ウエブサイトも一般国民向けの内容は皆無だ。国のウエブと同じく事務的記載で、無味乾燥である。ウイルス分離等の記載も、論文調であり、僕ですら読む気にならない。米国CDCの記載内容を見習うべきだ。論文は論文として英語でまとめ、それは別なセクションで公開すべきである。邦文の論文等、意味はない。 その点、米国CDC、WHOのウエブサイトは専門家も、一般人も利用しやすい内容と構成になっている。 提起される新型インフルエンザ問題の中身がいつも同じであるから、「新型インフルエンザ」という言葉には、社会は無反応となりつつある。関心を持っているのは、関連企業と、対策を講じる責任のある企業担当者と、異常に煽られた主婦層だけになりつつある。 正しい客観的情報の社会的共有が必要である。 ・社会におけるパンデミック対策はどうあるべきか? ・中国では今、何が問題か?これまでの経緯は? ・インドネシアでは今、何が問題か?これまでの経緯は? ・ネパールで発生したが、それはどこから拡大したのか?現状はどうなっているのか?今後の見通しは? ・インドやバングラデシュでの、家きんにおける鳥インフル大発生はどうなっているのか?その発生はなぜ起こったのか?現在、人に対する心配はあるのか? ・ウイルスが人に感染しやすくなることが起きえるのか?この数年間の経緯から、どのように判断されるのか? ・世界の専門家はどのような見方をしているのか? ・パンデミック・インフルエンザが発生した場合、その感染力や致死性はどの程度のものが医科学的に考えられるのか?そこには根拠はあるのか? ・欧米では新型インフルエンザを発症した場合、自宅療養と言われているが、その理由は?また自宅療養で大丈夫なのか? ・世界における医薬品の開発状況は?3年先の薬学的対策の見通しは? ・非薬学的対策(社会的隔離)は、薬学的対策が遅れているから想定されている対策なのか? ・発病した場合の治療方法の進展状況は? 専門家やマスコミは、上記のごとく知識と問題点を基盤として、新しい情報や考え方を社会に提供してゆくべきと、僕は考えている。 間違ってはならないのは、新型インフルエンザ状況と対策は、画一的なものではないことである。毎日流動していることに気がつく必要がある。 今日の報道から: 1) ベトナム南部のメコンデルタ地区で男性が発病した疑いのあることが、国営通信から報道された。 以前は1月から3月にかけてメコンデルタ地区では人の発病が多かった。この地域では放し飼いのアヒルがウイルス感染している可能性が高いが、基本的にはワクチンが接種されている。 ベトナム政府は、旧正月(テト)の祝いで、多くの人々が移動しているので、さらなる発病者の発生を懸念している。 2) ミネソタ州保健局からのパンデミック時における医療資源提供に関する草案。ミネソタ大学の感染症情報センターからコメントが出ている。その中で、スペイン・インフルエンザ並のカテゴリー5のパンデミックが発生した際、州では医療資源が不足する。限りある医療資源をどのように提供すべきか?という問題である。抗インフルエンザ薬もワクチンも限定した数しか利用できない。レスピレーターの台数も足りない。その使用の優先順序が問われている。 非常に米国的で合理的発想と思う。日本なら、こういう状況だから、もっと用意すべきという論争に発展する。 問題は起きるか分からないカテゴリー5のパンデミックに対して、どう備えるかというテーマである。社会資源は限られているのだ。 3) 特に訳してはいないが、ワクチン接種と自閉症の問題である。各種ワクチン接種により自閉症が発生するという懸念が以前からあるが、医科学的に検証し、否定的論文が多い。そのレビュー記事が出ていた。
2009/1/30 早くに覚醒した。4時間は寝ていない。でもいいか…。 情報が少ないことを期待して、ネットの世界に入った。 英国での抗インフルエンザ薬の備蓄量の倍増に関するニュース以外、特に気になるものはない。 中国やインドネシアでの発症者も見つかっていないようだ。 昨夕のテレビ**の取材疲れが蘇った。 例のごとく15分間カメラで、報道は1分間という具合。 質問者は地元の系列テレビの女性アナウンサー。理解力もあり、感じも良かった。 内容は**局側のストーリーに沿い、当方が話した中で、局側の意にそぐう部分だけが取り入れられている。 要するに国立感染研で作成中の万能型ワクチンを称えるような手合い。そして何も知らないのに知った顔をしてキャスターが、副作用やら色々あり得るから、慎重に云々とか宣っていた。僕は、感染研のものは良くは知らないが、世界ではすでに臨床試験も行われていて、ここ3年以内には英国のアカンビス社の万能型ワクチンが実用化されることを中心にコメントしたが、その部分は全く採用されていなかった。もうこの番組の依頼があっても出ない。関係者が読んでいるかな? こういうテーマで”たかじんの・・・委員会”で話せたら面白かったかも知れない。 風邪の具合もすっきりとしない。解熱鎮痛薬を1日1回服用している。 体調が崩れると、やるべき事があっても、動機付けが下降し、多くが積み残される結果になる。 ウエブの大幅な変更が予定されている。専門会社が全面的にサポートしてくれる。内容を絞りたいと思っている。海外情報と、この徒然日記は必要とされている。徒然日記の内容と書き方に工夫を凝らそうかとも思っている。一般の方々は、徒然日記だけで、新型インフルエンザに関する、その日の状況を把握出来るような内容にしたいと思っている。もちろん現在もそのようには努めているが。 掲示板は、必ずしも必要はないのではないかという意見もあり、また活発な意見交換も難しく、特定の人々の書き込みの場となってしまっている。 日本ではボランティア的行為は理解されずらいのではないかと、最近思うことが多い。この様なウエブを作るのは大変でしょうが、非常に役立っているので継続して欲しいという人々が多い。そうした人々の多くは、業務として新型インフルエンザ対策に取り組んでいる。 でもこれは僕の医師としてのボランティア的行為なのである。1日数時間に及ぶ行為の動機付けは、あくまでも自分は医師であるという認識過程から発生している。 昨日、多くのアクセス数があった。国立感染研と企業の連携による万能ワクチン開発の記事が報道に載り、株価が急上昇した。多くの人が情報を求めてウエブに殺到してきた。 詰まらないと思う。 ボランティア的行為を止めて、業務にした方が良いのだろうかと悩む。すなわち”お金”を目的とした行為だ。でも、それも詰まらないことだ。 何か、来週出版される「パンデミック 追跡者 第一巻」の主人公と似た心理状況になってきたようだ。 今日中に、何とか第二巻を完成させたい。あと30枚程だろうか…。 今日の報道から: 1) インフルエンザで多くの学級閉鎖が相次いでいる。多分、この数年間で最大になるような気がする。報道機関が流しているH1N1ソ連型(タミフル耐性株)はここまで感染力が強かったのだろうか?同株が多く発生している米国では、まだ本格的流行に入ってはいない。確かにH1N1のタミフル耐性株が香港株H3N2の6倍と多く同定はされている。リンク 問題は次の3点。 ・今流行が拡大しているのはH1N1株が本当に中心なのか? ・H3N2ブリスベン株は、国内で出ていないのか? ・ワクチンがなぜ効いていないのか? 町田市の施設内集団感染では多くがワクチンを接種していたにもかかわらず、香港型H3N2が集団発生している。 もし現在流行が広がっている中心がH1N1ソ連型だとしても、あまりにもワクチンが効いていないのでは? これは公衆衛生学的に誰もが疑問に思うことだ。 なぜ公的機関は何も説明しないのだろうか? このような体制で「新型インフルエンザ対策」は可能なのだろうか? 2) 28日にインドネシア、東ジャワで死亡した21歳女性の件はフォロー記事はでていない。女性が死亡した病院のあるスラバヤの在留邦人の方からお便りをいただいた。現地のメディアでは発表はされてないが、鳥インフル専門病院で患者が死亡したことは聞いたと伝えてきた。これまでは西ジャワ州のジャカルタ周辺での発生が多かったので、今回、地元で発生した話を聞くと、少し緊張感が走ったということである。いずれにしても情報は公になってはいないようだ。 3) 英国の抗インフルエンザ備蓄量が人口の25%分から56%分に増量される。リレンザとタミフル両剤を増やすが、リレンザの比率を高くしている。耐性問題を考慮しているようだ。 英国は、パンデミックに際して人口分のパンデミックワクチン製造を、400億円でグラクソ社とバクスター社に依頼しているが、さらに抗インフルエンザ薬の備蓄量を増やしたことで、世界で最もパンデミック対策が講じられている国となった。それは公衆衛生大臣が語っていることでもある。 4) ミネソタ州保健局が、カテゴリー5パンデミックに際して、不足する保健医療資源をどのように提供するか、倫理的ガイドライオンの草案を本日ウエブに発表するという。パブリックコメントを求める。 カテゴリー5は危険度指数(Severity Index)が最大のもので、スペイン・インフルエンザおよび、それ以上のインフルエンザを想定したものである。 危険度指数により対策を考えることが以前と変わっている。 パンデミック・インフルエンザでも、香港またはアジア風邪並の場合(カテゴリー2)、死者数はそれほど出ないから、多分、対策は現状の対策範囲内で納めることが出来るのだろう。 5) リレンザ服用疑いのある高校生が転落死したという。処方はされていたが服用したのかどうかは不明とされる。 厚労省は、リレンザのほか、アマンタジンやタミフルといった抗インフルエンザ薬の服用者と、インフルエンザに感染した未成年者について、少なくとも発症から2日間は1人にしないよう改めて注意喚起するよう製薬企業に通知した。 この通知内容はどこかおかしい。 ・インフルエンザに感染した未成年者全般に関して、なぜ製薬企業が関与することになるのか?企業が発売している抗ウイルス薬を服用した未成年者への注意喚起なら分かる。 インフルエンザを発病しても医療機関を受診しない未成年者は大勢いるはずだ。彼等への注意喚起は、誰が誰に行うのか? ・薬を飲もうが飲むまいが、未成年者がインフルエンザに罹患して2日間は目を離すなとのことであるが、本当にそのような注意喚起を行ったのだろうか?マスコミで大々的に伝えられているだろうか?多くの学校が休校や学級閉鎖を行っている。そうなると多くの保護者は仕事を休んだりして、家庭でインフルエンザを発病した子供達の側にいることになるが、実際、そのようなことを厚労省は指示しているのだろうか?高校生や大学生はどうなっているのだろうか?寮やマンションで一人で生活している学生は多い。 厚労省(というよりも関連課による)の指示は、単なるアリバイ証明的行為なのだろうか? その指示が真意のものであるのなら、NHKを含めたテレビ局にしても大手新聞にしても、トップ記事として掲載し、全国的に啓発しなければならないだろうし、一人住まいの学生の問題等の扱いも含めて、世の中に大きな動きが出なければならない。 日本の報道機関の問題なのか、厚労省の指導力のなさなのか、社会では、それほど反応はないように思う。それで良いのだろうか? 現在、全国で多分数万人以上の未成年者がインフルエンザを発症しているはずである。 それらの子供達から目を離すな、と厚労省は本当に指示しているのだろうか? 今シーズンは、あと何人かの犠牲者が出る可能性が高い。そのたびに厚労省は同じ指示をだすのだろうか?
2009/1/29 10:00:21 12:16:34 17:14:54 風邪気味だ、ふとブリスベン株によるインフルエンザの脅威が脳裏をかすめる。 階下でNHKニュースのタミフル耐性H1N1株の全国的広がりに関する報道が大々的にされている。国立感染研のコメントも入ったりしているが、このNHKは有料放送であるが、中立的放送内容なのだろうか?と気になる。この放送は見ないからと言っても、お金がとられる。変な仕組みだ。新型インフルエンザに関しては、全て厚労省発表の内容だ。WHO、米国CDC、英国保健省、インドネシア保健省等が発表した内容を取り上げることはまずない。 英国のBBCの方が遙かに情報源としては豊かであり、客観性に満ちている。 そうした中、本日、エポック・タイムズより長文の論説が出ている。これは米国から発信されているウエブサイトであるが、反共グループによる、現中国政府批判が背景にあるサイトである。通常の報道サイトと基本的な作りは同じである。 SARSの突然の出現、H5N1鳥インフルの突然の出現(青海湖)等の事例を取り上げ、いずれもそれらを世界に発表した人々は逮捕され、その後の行方が分からなくなっているとされる。現在の中国の状況が隠蔽されている可能性を指摘し、世界的危険性が高まっていると解説している。僕自身も妥当性を感じる内容が多いので、今日の抄訳集で掲載した。 リスク管理企業が活躍しているが、講演内容を見ると、あれっ、これは僕が最近主張していることだっ!というような事が話されていたりする。 このウエブには多くの企業からアクセスしてきている。数社を除いては、何の挨拶もないが、見るだけなら良いけど、僕の思考した結果の作品とも言うべく対策案をそのまま、自分の口で講演で語られるのは、非常に不快としか言いようがない。 個々にそうした事例を上げはしないが、無償で提供している情報とアイデアを、利潤追求のために維持している企業が勝手に利用するのはいただけない。当方の動機付けが萎える。 なおサポートのための支援金を提供したいという企業がある場合は、ぜひ教えて欲しいと思う。一日数時間の単独作業を減らすために、パート、またはアルバイト等をお願いしていきたいと思っている故。 夕方に東京の某テレビ局から電話。 ワイドステーションで、例の万能ワクチンについてコメントして欲しいとの事。 急遽、家で録画撮りが夕食時間に始まる。 強力な沈痛解熱剤を服用する。 何か新型インフルエンザの雑用係みたいな感じになっている。 今日の報道から: 1) いろいろなタイプのインフルエンザウイルスに効くワクチンを厚生労働省研究班が開発した。従来のワクチンと違い、ウイルスが変異しても効果が続くのが特徴で、動物実験で確かめた、という報道がなされた。 いわゆる万能型ワクチンである。当ウエブでは1年以上も前から海外での開発情報を紹介してきている。WHOのワクチン開発状況リストにも載っている。当方は、訳文を掲載している。そうした発表を見て、今日午前中に開発関係会社の株が急上昇したという。 世界で一番進んでいる万能型ワクチンは、英国アカンビス社のものだ、3年以内に実用化されるという。 なお他社では臨床試験にまで進んでいるところが多い。国内で開発中のものが、動物実験で確かめられたと、国内の報道では伝えているが、欧米に遅れるところ2年半であろうか。 参考までに世界で開発中の万能型ワクチンのリストを示す。 今回の報道を見ていると、どうも海外の状況が分かっていないようだ。 株価の上がりを見越しての発表ではなかったのだろうか?という疑惑が生じる。 インフルエンザ万能型ワクチンの研究企業 ・オックスフォード大学の研究チーム マトリックス蛋白1(M1)と核蛋白を標的 ・英国のアカンビス社 M2e 蛋白を標的 ・スイスのサイトス社 M2e 蛋白を標的 ・日本の国立感染症研究所 ペプチドワクチン ・バックスインネート(VaxInnate) M2e蛋白を標的 アカンビス社は3年以内に実用化の予定。必要とあればもっと期間の短縮が可能とされる。 2) 成田空港で覚醒剤所持者が倒れけいれんを起こして、かつ高熱があったという。インフルエンザ簡易キットで陽性だったことから、新型インフルエンザ騒ぎに発展したと言う。新型インフルエンザは現在とこにも発生していない。それを前提にチェックしなければならない。新型インフルエンザ発生の予兆があるのか否か、成田の検疫所なら知っていないのだろうか…。 何かお粗末でコメントのしようもない。 「君は飛行機から降りてきた」というタイトルの、新型インフルエンザドラマでも作ろうか…。 3) 英国の研究チームがマスクの効果について新知見を発表し、米国CDCの研究雑誌に発表した。 家庭で、外科用マスクを両親が着用していると、子供から風邪や呼吸器感染症が感染する割合が四分の一に減少するという。 問題は、きちんと継続して着用していれるかということのようだ。研究チームでは、さらに医療現場で医療スタッフがマスクを着用している場合の効果についても検討に入った。これは中国の病院で行われているが、その理由は、中国ではマスクを着用する率が高いということと、指示に対して従う率も高いこととされる。 米国CDCもこれまでは、一般市民がインフルエンザ予防のためにマスクを着用する意義に関して、着用すべきだ、から、着用することも考慮する、に変更してきているが、それはマスク着用に関する医科学的根拠が希薄だったからだ。今回の研究結果で、多少は、マスク着用によるインフエンザ予防対策が重視され出すかは分からない。 4) 米国、反共団体が運営する中国系ウエブサイトの「エポック・タイムズ」に、現在の中国での散発的人鳥インフル患者の発生を危惧する論説が出た。SARS発生時にも中国は情報を隠蔽し、それを世界に発表した研究者は逮捕され、その後厳重な監視下におかれた。2005年に青海湖で大量の野鳥が死亡し、鳥インフルウイルスの「青海株」の検出の端緒となった事例も、中国内に住む数人の人々から世界に発信されている。その青海株は現在ヨーロッパ、中東、アフリカへ拡大してしまった。このとき世界に発表した人々は逮捕され、消息は不明になったままだ。ここまでの事実は正しいと、僕は思う。2005年5月〜6月に世界の報道が真実を追い求め、連日、情報を発信していた。 今日のエポック・タイムズの論説は、現在、中国の家きんで鳥インフル発生が膨大な数になっていて、その情報が隠蔽されている可能性を提起したものだ。 もし情報が隠蔽されているとしたなら、中国内だけではなく、人類の危機に繋がると結んでいる。 以前から僕も指摘しているが、現在の中国における人での発病者の増加は、家きんにおけるウイルス保有状態が変化してきた可能性が示唆される。すなわち無症状保菌家きんの増加である。ウイルス変異の可能性があるが、中国政府はいまだ家きんでの鳥インフル発生は見いだされていないという。しかし数人の人々は、市場などで家きんに接触、または購入した後に発病し、死亡している。 5) 上記中国の状況を含めて、日本の報道機関は、なぜ何も国民に伝えないのか疑問だ。特に強制的に視聴料を徴収している報道機関は、世界の問題となる情報をどのように選別しているのだろうか? 僕は国内の報道、テレビはほとんど見ないが、米国、英国、カナダの報道は信頼できている。 ところで全国で流行しているインフルエンザ株は分析されているのだろうか? タミフル耐性株が増えているのは正しいだろうが、それはその株に焦点を合わせて分析しているだけかも知れない。米国ではそれが主流だ。欧州で主流の香港型ブリスベン株は、日本で一切でていないのであろうか??もう1月も終わる。株の抗原性分析はそんなに大変なのだろうか? ある医師が言っていた、保健所に聞くと、事務的に、やっていませんと言われた由。なぜ日本のお役所はいつも偉いのだろうか?
2009/1/28 昨夜久しぶりに小児科の若い先生方と共に会食。 やはり自分の古巣はいいと思う。言葉で説明しなくても多くのことが伝わる。 若い医師達の新鮮な動きと会話。久しぶりに目のあたりにする。 しばらく公務員生活をしていたせいか、周辺にはなかった、目標にむかって一途に進むという、若さの存在に改めて感動する。 この二日間、おいしい物を食べられた。ダイエットしようと思うが、なかなか難しい。 講演中に某週刊誌記者から電話。取材したいという。明日(本日)帰ってからと言うが、はっきり言って取材されるのはあきた。それは自分の仕事ではない。他人の仕事の手助けでしかなない。記事をまとめる中で、どのように自分の話が使われるのか不明に近い。 今日の報道から: 1) インドネシアの東ジャカルタで女性が鳥インフル疑いで死亡した。AFP報道だから確実性はある。主治医からの発表で、検査では確定はされていないようだ。症状は高熱と呼吸困難とされる。 このような報道発表があっても、その後のフォローがなく、うやむやになることが、インドネシアではたまに起こる。 この冬期間にインドネシアでは、ある程度の発病者が出ても不思議ではないと思うが、今年は少ない。代わりに中国で増えている。 家きんからの感染であるから、家きんのH5N1ウイルス感染状況が発表されなければ、人の発病者に対する評価は難しい。 中国で、あれだけ多くの発病者が出ていて、それは全て感染家きんからとされるが、その家きんでの発生が調査しても見つかっていないという矛盾が気になる。 多分無症状感染家きんが増えているはずである。 これからの中国における家きん対策に世界の注目が集まる。 2) ネパールの中央の郡で原因不明で、1000羽以上の鶏が死亡したと、国営通信が報道したとされる。この2,3日の話だ。状況から言ってH5N1鳥インフルと考えられる。ネパールでウイルスは広がっている可能性が高い。 3) 某誌からの電話取材。 欧米と日本の新型インフルエンザ対策について: ・英国ではワクチンメーカーに400億円でパンデミックワクチンの国民分製造の委託契約は結んでいる。 ・米国では数社にたいてパンデミックワクチン迅速製造法の開発助成を行っている。一社に100億円レベル以上。そしてパンデミック時には国民全てにワクチンの接種。 ・プレパンデミックワクチンの備蓄は緊急時用ということで、現在はパンデミックワクチンの迅速製造方法の開発に力が注がれている。 ・日本のワクチン製造技術は遅れていて、これから細胞培養法による製造技術等の開発に向かうから、欧米の先進企業に遅れるところ数年と考えられる。国内企業と欧米企業の差別化を止めなければ、パンデミック対策は進まない。今は明治時代ではないのある。世界共通の舞台でパンデミック対策を進めなければ、何も知らされていない(どのくらい日本が対策の上で立ち遅れているか知らされていない)日本国民が可哀想ではないか。 ・米国では政府が、企業に対して抗インフルエンザ薬備蓄のを推奨している。それを受けてGSK社やロッシュ社が予約備蓄制度は開始している。 ・基本的に欧米では、新型インフルエンザ発病時には自宅で療養。それを地域の保健医療担当者が支援と同時に、家族や友人が看病するという体制が敷かれている。ニュージーランドでは3年前に、個人で備えるべき対策と、咳エチケットを啓発するリーフレットを各家庭に配布している。 等など。 国内でインフルエンザ流行が広がり、その多くがH1N1ソ連型で、タミフル耐性株ではないかという報道が多い。現在の日本では2種類の株が流行っている可能性がある。迅速に流行株の抗原性の分析を行い、株の特性を把握しなければならない。 なお念のために言っておくが、一昨年の初冬にタミフル耐性H1N1株を見いだし、症例の報告を最初に行ったスウエーデンの研究者チームによると、H1N1タミフル耐性株は、肺炎の合併率と副鼻腔炎の合併率が通常のH1N1型よりも高いと、昨年12月に緊急報告を行っている。 {12月31日の直近情報から:ノルウエーの研究では9.2%が肺炎を合併し、6.2%が副鼻腔炎を合併した。従来のH1N1株の肺炎合併率は2.9%で、副鼻腔炎合併率は3%であった} 新型インフルエンザブームもそろそろ幕を引き出したのか、一時ほど過激なイベントや講習会等は姿を消しつつあるような気がする。 これから必要なのは、本当のパンデミック対策である。 まずパンでミックの定義をしっかりと科学的にとらえる必要がある。 パンデミックを新型インフルエンザの大流行と誤解している人々も多い。 SARSもエイズもパンデミックである。重症な感染症が地域を越えて広がるのをパンデミックと呼ばれる傾向があるが、それも正しくはない。重症であるという定義はない。もっとも軽症ならば広がっても分からないかもしれないが。 理論的には色々な感染症のパンデミックはありえるのだ。 国内で拡大しているインフルエンザを調べもしないで、新型なんて出てませんよ、と語る保健所長もいると聞くが、そういう人々は神からの使徒なのだろうか?また、いつハルマゲドン級の新型インフルエンザが発生するかわからないですよ!と警告して歩く人は、中世の予言者の血筋を引いている人なのだろうか? 小樽へ向かう列車の中から外を眺めた。 雪に埋もれる道東の自然の中を列車で走るのは、夢がある光景なのか、侘びしい光景なのかは、眺める人の心象で変わる。僕は侘びしかった。
2009/1/27 7:28:42 釧路の朝。 昨日は夜に着いたので、多くの灯りに惑わされたか、非常に賑わいのある町に感じたが、人の往来は少ないかもしれない。 関係者の方々と食事中に某新聞社の記者さんから電話。東京町田市の病院で出た院内集団感染事例のウイルスが、どうもブリスベン株のようです、という。 やはりね、と思う。しかし都も国も何も反応はしない。欧州であれだけ猛威を振るっている株が日本でも流行するのでは無いかと、恐れないのは無知だからか、それも無責任だからなのだろうか?少しでも対策を急いでくれるなら犠牲者は減らせる。 施設内において: ・発熱者の早期隔離。早期に抗インフルエンザ薬の投与。発熱者をケアするスタッフの予防対策の強化。発熱者のいる場所からの空気の流れに注意。 ・ワクチンは効いていないので、ワクチン接種の有無は対策上度外視する。 昨日、茨城県でまた死者が出た。精神病院だ。 高齢者施設や精神病院でインフルエンザ死者が出るのは、非常にわびしい。いかに弱者の健康対策が遅れているか、または軽視されているかを物語る。それを指導する保健行政側の不作為は明らかだ。日本は先進国の先頭を行っていたのではないだろうか?健康危機対策は途上国と同じレベルではないのだろうか? 今後、多くの高齢者や健康弱者が犠牲にならないように、まじめに取り組むべきと思うが、社会の反応はいまだ乏しい。 今日の報道から: 1) 昨夜、中国南西部のベトナム国境に接している広西チワン族自治区で、18歳の若者が鳥インフルで死亡した。家きんからの感染のようだ。今年に入ってからすでに7例目の人発病者になる。広大な中国では、きわめて少ない発病者ではあるが、散発的発生の背後に何があるのか分析報告はされていない。 今年に入ってからの発病例リストである。 本年度中国で発生事例のまとめ No 報告日 事例 転記 1 1月6日 北京で19歳女性 死亡 2 1月18日 山西省2歳女児 生存、回復中 3 1月19日 山東省27歳女性 死亡 4 1月19日 湖南省19歳男性 死亡 5 1月24日 新疆ウイグル自治区31歳女性 死亡 6 1月25日 貴州省29歳男性 生存中 7 1月26日 広西壮族自治区18歳男性 死亡 2) 茨城県の精神科病院で男性患者1人が死亡したインフルエンザの集団感染。さらに同県では、高萩市若栗の知的障害者更生施設での集団感染も明らかになった。これらの集団感染の特徴は、ワクチン接種者が発病していることと、感染力が非常に強いということだ。 現在、欧州で流行中、昨シーズンは米国で猛威を振るったブリスベン株の可能性が強いが、保健所は十分な喚起を促していたのだろうか? 入院患者がインフルエンザで死にました、今後は十分感染対策に注意しますと病院発表があり、続いて保健所が立ち入り調査するという状況は、どこかおかしいような気がする。 院内感染で死亡者を出すということは、業務上の落ち度があったことにつながる。また集団施設内でそうしたことが起きる可能性が予知されていたのだから(ブリスベン株が猛威を振るう可能性は昨年暮れから予知された)、保健所の指導も問われる。 インフルエンザに感染して施設内で死亡しても、仕方がなかったと思われるとしたなら、死者には非常に気の毒なことになる。 さらなる死者が各種の施設で発生する可能性がある。それは2月中旬までは続く。ブリスベンから世界に飛び立った”殺人ウイルス”である。 まさしく新型インフルエンザ対策と基本は同じである。 なお気になることとして、報道で”症状は軽い”と表現されることだ。これは病院の医師がそう語ったのか、記者の方で判断したのか不明であるが、誤解を招きやすい非科学的表現である。インフルエンザの場合、症状の軽重の定義はない。発熱期間が長く、合併症の多いタイプは、症状が重いといえる。現在の症状が軽いと表現されるインフルエンザの症状は、どのようなものなのだろうか? 確かにH1N1ソ連型(タミフル耐性であったとしても)は発熱期間は短く、合併症も少ないが、H3N2の香港型は、そうではない。ブリスベン型になると、肺炎を合併しやすいなどの特徴もある。
2009/1/26 今日は、朝早くから札幌のテレビスタジオへ。今流行中のインフルエンザの解説に。奥様向けのワイドステーション的番組。解釈と説明は難しい。 11時過ぎまでつきあうことになっている。その後一旦小樽へ戻り、午後から釧路へ向かう。 明日、二つの講演を釧路で頼まれている。 そして、その明後日、小樽へ戻る。2泊3泊だ。 ノートは持ってゆくので、多分、時間を見つけてウエブの更新は出来ると思うが、それほど完全には出来ないかも知れない。 はっきり言って何か忙しい。 頻繁にウエブの更新に追われる。 中国での発病者が増えている。夜に入って広西壮族自治区で若い男性が死亡したことが報じられた。19日に発病して、24日に死亡という。少し経過が早すぎるが…。 かってのベトナム、またはインドネシアのようだ。家きんに何かが起きたのだろうか?でも感染する確率は一般住民にとって、無限大にゼロである。感染している人々は、本当に偶々感染しているようだ。科学的には偶々という表現はないから、感染する原因があるはずだと思う。遺伝的に上気道の細胞が鳥型リセプターを認識するとか、何かがなければ、確率的に極めて低い感染は起こさないような気がする。 生きた家きんを売る市場で、偶々、感染した家きんを買った、または触った人間だけが発病するというのは解せない。広い中国だ。そのような組み合わせはたくさんあるはずだ(感染した家きんが市場にいて、それを触る人)。さらにそのような感染した家きんを販売している商人が発病しないのも不思議だ。それはインドネシアでもそうだった。そのような人々は免疫が出来ているのかも知れないが、そのような報告も調査結果も見たことはない。 不思議づくめの鳥インフルではある。 某新聞社の某記者から情報が入る。 東京町田市の病院内集団感染の株がブリスベンH3N2類似株のようであるらしいとのこと。検査している当局からの情報。やはりねぇ、と思う。現在、欧州を直撃しているキラー・ウイルスだ。肺炎を起こしやすい。全国的警戒が呼びかけられる。これはタミフルは効く。ワクチンは効かないかもしれない。高齢者施設はくれぐれも要注意のこと。早めの隔離と、早めの抗インフルエンザ薬の投与。必要に応じて細菌性肺炎の予防も。 今日の報道から: 1) 中国広西壮族自治区(南部ベトナムとの国境沿い)で18歳の男性が死亡した。珍しく、ワシントンタイムズが報じている。今年に入って7人目のK発病者で5人目の死者となる。発病者が多いが、広大な中国である。非常に散発的に各地域から報告されている。家きんの間のウイルスが目を開いた感がある。いつまで続くのか気にはなる。春節に入った。まだまだ出る可能性はある。 2) エジプトで2歳女児が発病とのこと。 先に21ヶ月の女児が発病して回復したばかり。 冬期間になってさすがH5N1鳥インフルウイルスが活発化してきたようだ。しかしクラスター発生は見られていない。 3) ネパールで農業省や医療官から、マスコミで感染者が出ている等の報道が流されていることを否定し、噂を流さないように警告された。人々がパニックになっている現状を訴え、扇動的に報道しないように求めた。先に国営通信が、鳥インフル発生地で人が発病した疑いがあることや、他報道がネパール周辺で家きんの鳥インフルが発生した事などを伝えていた。 現在のネパール情報が、欧米の通信社からの報道が皆無に近く、ほとんどが現地の報道で、たまに中国の新華社が現地の国営通信の報道内容を伝えているだけだ。 海外通信社のネパールでの取材は非常に難しいのだろう。 インドであれだけ家きんでの流行が起きていても人での発病者は出ていない。ネパールで出るとは少々考えづらいと思う。 4) 新型インフルエンザに対するマスコミ報道も沈静化している雰囲気が感じられる。報道内容が無くなってきたことも挙げられる。この先徐々に、いわゆる”新型インフルエンザ疲労”に陥り、従来のごとく、無関心になってゆくことが懸念される。 もっともこれまでの報道内容は、かなり偏った内容であり、その報道の継続性は難しかったと思う。 いつまでも”いつでも起きえる新型インフルエンザ、日本で最大64万人死亡すると言われる新型インフルエンザ”等というタイトルの報道では、一般社会に飽きられてしまう。 必要なのは、新型インフルエンザに関する客観的洞察である。 今こそ、冷静に新型インフルエンザなるものを熟考し、欧米の一流報道並の論説を展開するときのように思う。 中国で人での発病者が散発的に出ている現状を分析している論説、または記事は国内報道では見ていない。
2009/1/25 8:39:13 16:23:39 日曜日。 国内で大流行中のインフルエンザに関して、多くの人達が心配している。ワクチンは効くのか?流行している株は調べられているのか? 国内のワクチン株の組成がWHO勧奨株と違うということで、これまで気にしてきた。すなわち香港型株としてWHOはブリスベン株を推奨しているが、日本で使った株はウルグアイ株となっている。この株をワクチン株にした理由は単に技術的問題らしく、これはブリスベン株の類似株とされている。 多くの方々が色々調べてくれ、海外メーカーでもウルグアイ株を用いているところもあることや、両株の抗原性に関係しているアミノ酸配列を調べてくれ、ほとんど一致していること等を連絡してくれた。 使用した株としては問題はないという結論を得たが、それでも今季のワクチン接種した人々の多くで、インフルエンザ発病が見られていることが気になる。また、そのようなことを懸念するメールも多く来る。散発例ではなく、組織、施設内での集団感染も多いようだ。感染力は強い。 巷ではタミフル耐性H1N1ソ連型だけが心配されているが、国際的にはブリスベンH3N2型が問題となっている。欧州ではこの10年来最大の流行となっている国も増えている。リスボンでは患者入院のためのベッドが不足し、保健大臣が軍隊にベッドの提供を依頼している。 2007年にオーストラリアのブリスベンで誕生した香港型の変異株とされる。昨年の冬は米国を直撃し、多くの子供達の死亡と入院数を増やした。ワクチン株に入れられてなかったせいだ。WHOの選定が間に合わなかったようだ。 それで今季は、欧州にこのブリスベン株が襲ってくるという警戒感が昨秋から強かったが、やはり現在直撃されている。1月に入ってから急増しており、今後数週間は流行が続くことが懸念されている。 そうした中、日本では何が心配されてきたのだろうか? タミフル耐性H1N1株の臨床症状は重くはない。昨年の欧州がそうだった。タミフル耐性ということが話題性を呼んでいるだけで、インフルエンザとしては軽症である。それはH1N1ソ連型に関して一般的に言えることだ。 一方、H3N2香港型は臨床的に重症となりやすい。発熱期間、症状の強さ、さらには肺炎等の合併症の発生率等は、ソ連型よりも上だ。 そのH3N2株の変異型であるブリスベン型は、より症状が強く、感染性も高い。 この型は昨年米国を襲った。今年は欧州を襲っている。日本はいつ襲われるのだろだろうか?それを監視している部署はどこなのだろうか?マスコミは情報を絶えず得ているのだろうか? 東京町田市の病院で院内発生している株は何なのだろうか? 一般市民にとっては疑問だらけである。 情報がないのか?公開されないのか? 次の犠牲者が出る前に対策を講じる必要がある。 知っているだろうか?昨秋、英国の新聞は、このブリスベンH3N2株を”殺人ウイルス”と呼び、それが冬に英国を襲うかも知れいと警告していた。 殺人ウイルス、オーストラリア・インフルエンザ、ブリスベン・ウイルス、等と欧州では呼ばれている。 こうした変異株に対する警戒態勢は、正しく新型インフルエンザ対策に通じる。 日本ではこの冬、新型インフルエンザ発生を懸念する声が突然大きくなっていた。欧州で”殺人ウイルス”と呼ばれる、ブリスベン株に対して話題になったことはない。 日本の行政で働く人々は、研究者も含めて気位が高いのだろうか? 保健所も然り。予防のために、持っている情報や知識を社会に提供するべきと思うが…。 ■今日の報道から: 1) 昨日に引き続き、中国で4人目の死者が出たことを報じる機関が多い。 新疆ウイグル自治区で女性が、生きた家きん市場で感染したようだ。 中国の西方の果てだ。多くの人種が住んでいる。果てしなく広い地域の中で、一人の女性が鳥インフルで死亡した事実を、どのように解釈すべきだろうか? 色々な解釈は可能だけど、僕は最近中国の青海とかウイグル自治区等の光景をテレビで見ていると、このように広大な地域へも鳥インフルの監視態勢が敷かれていることの方が脅威的に思うべきなのかも知れない、という印象を持っている。日本なんて何十個も入ってしまいそうな広さだ。広い砂漠だってある。 変な話だけど、H5N1ウイルスもよく広がっていったものだと思う。 かって2005年5月〜6月にかけて、青海株が青海湖で発生したとき(この表現が正しいか分からないが、存在が分かったのは青海湖だった)、ウイルスはこのウイグル自治区からシベリアへと旅していった。それから欧州、中近東、アフリカへと半年間の旅をしていったのだ。 多分、すごく多くの人々が、この感染家きんに接しているはずだ。そうした中から代表者のごとく1人が発病している。中国の他地域でもそうだ。 不思議な算術をしてみる。感染家きんに接触する人が1万人いたとして、そこから1人の感染者が出たなら、今の中国でどの程度の発病者がでるだろうか?発病する率は10万人に1人だろうか?今回のウイグルの例を考えても、多分周辺に多くの感染家きんがいたと推定される。女性が触れた家きんだけが、感染していたという確率は極めて低いはずだ。 H5N1ウイルスはどの程度の感染力を人に対して持っているのだろうか? または極めて特殊な体質、または遺伝的素因を持った人だけが感染しているのだろうか? 明日から春節で多くの人々が国内を移動し、多くの家きんが販売されるという。 現在、中国内に多くの感染家きんがいるとしたなら、数十人の人が発病したとしても不思議ではない。中国政府はそれを恐れているようだ。 2) ネパール情報は、やや混沌としている感があるが、本日国営放送で疑い者が発生したことが伝えられた。家きんでの発生地の近くであるが、症状は類似するが、検査では確定はされていない。イタリアの報道にあった、人での多くの感染者が出ている疑いに関しては誤報のようだ。家きんにおける発生も、拡大傾向はなく、清掃や消毒作業に入ったようだ。しかし東部の中国国境沿いの村では、家きんにおける鳥インフルの発生に、人々が相当怯えているようだ。 3) 一昨日はイタリア報道、昨日はジャカルタ・ポストで報道された、西ジャカルタでの発病疑いの女性に関するフォロー記事はない。 最近はインドネシアに感する報道は激減している。 インドやバングラデシュでの情報もない。家きんでの発生は封じ込まれたのだろうか? 途上国での対策は数年前に比べると進んでおり、隔世の感があるようだ。
2009/1/24 9:10:19 18:20:47 掲示板を解放すると悩ましい書き込みが入ってくる。 頭が悩まされ、しばらくは時間の無駄となる。 一緒に同じテーマを考えての情報、意見交換なら良いが、嫌みとか、全く一方的見解等が書かれると、オプションとしての掲示板の意義が無くなる。 猜疑心の塊のような人が多いが、そのような人は当ウエブサイトに情報を求めに来ているのではなく、自分達の考えに反する情報が書かれていないかを検証にきているようだ。 必ずしも好きこのんでやっているわけでもなく、収入の為にやっているのでもなく、あくまでも、自分で思うところがあるから継続しているだけだ。 このサイトや、徒然日記を壊したい、中断させたいと思う人がいても、その逆の人々もいる。難しいところだ。 でもあまり嫌みや嫌がらせが続くと、当方の筆力も鈍ってはくるのは確かだ。 ただでさえ忙しいのに、こうしたことで頭を煩わされたくはない。 掲示板の類は、やはり中止とした方が良いのかも知れない。 新型インフルエンザ対策に関して、質問のメールが時々はいる。短い時間で対応できるものは良いのだけど、添付書類を読んでから、色々とコメントするのは無理な作業だ。個別に答えるのに30分以上費やすことは出来ない。当方がメールを読んで、せいぜい10分程度で返事を書ける程度のボリュームだと助かる。一旦文書を保存しておいて、再度時間を見つけてから作業は出来ない。忘れたままになる。 この数日は天気が悪い。気温が上がるのは良いが、風が強く、雨が混じる。道は雪が解けてグジャグジャとなっていて、犬の散歩もままならない。北海道で一番嫌な天候である。 寒くても晴れ渡り、雪がやや青みを帯びて見え、新雪から太陽の光線が細かなダイヤモンドの破片から反射するように、心までをも射るような光が放たれているような日は素晴らしい。 今日の報道から: 1) 中国の新疆ウイグル自治区で女性が死亡した。生きた家きん市場で感染した模様。1月10日に発病し、23日に死亡したようだ。新疆ウイグル自治区は非常に遠い西方に位置する。あの青海湖どころではない。日本大使館の説明では以下の通りとなる。 ”中国の北西部に位置する新疆(しんきょう)ウイグル自治区。中国の陸地国土の約6分の1を占める新疆ウイグル自治区は166万平方キロメートルを抱え、中国各省の中で最も大きい自治区である。新疆ウイグル自治区には総人口の約46%を占めるウイグル族など47の民族の1925万人が暮らしている。” これだけ広大な地域の中で鳥インフル発病者がでたと言うことはどのような意味があるのだろうか? ・ウイルス保有家きんが存在する。 ・寒くなってウイルスが活発化している。 全土的に、家きんから感染する事例が一斉に発生している。ワクチン耐性株が拡大しているだろうか? 早急に調査結果を知りたい。 これまでも中国は、調査しても、家きんでの鳥インフル発生はなかったとしている。しかし人の感染者は家きんが、それも生きた家きん市場で購入した家きんが感染源となっている。この矛盾を中国は説明していない。中国の家きんにおける鳥インフルウイルスの保有状態とその株の特性が明確にならなければ、少々、世界は危険かも知れない。ネパール北部の中国国境沿いの地域でも家きんで発生している。 中国はどうなっているのだろうか? 2) 昨日も出ていたのだけど、イタリア系の報道から、ネパールでの家きんにおける鳥インフル発生、その処分、さらに子供や農家の人が感染した疑いで入院しているということが伝えられた。今日もイタリア系の報道で、同じ事が伝えられている。しかし他の通信社では、そのような内容の報道は流していない。 昨日も同じ報道社がインドネシアでの鳥インフル発病疑い者発生の情報を流していた。これは内容的には信憑性があるように思っている。しかしこのネパールの例はどうだろうか?もし本当なら集団発生となる。もっとも人人感染ではなく、発病家きんであるところの感染源を同じくした、集団感染である。 さらに報道を待ちたいと思う。 3) 国内のインフルエンザ流行が拡大してきている。 昨年の米国の状況に似る。すなわち1月上旬まではH1N1のソ連型が流行の中心となっていたが、その後は完全にブリスベンH3N2株(香港型変異株)が流行の中心となり、小児での死亡者数と入院率が3倍となった。ワクチン株に含まれていなかったことが原因とされた。 欧州では昨年はタミフル耐性H1N1ソ連型が流行し、地域的には免疫を獲得した率が高く、今年は同株での流行はほとんどない。しかしブリスベン株が猛威を振るっている。これは昨秋から恐れられていた。ポルトガルではベッドが不足した、アイルランドでは薬局の棚から風邪薬が消えた。今日のオーストリアからの報道でもさらに拡大していて、ワクチンの接種と、集団内に入ることを極力避けることを伝えてる。 状況を整理する。  *2008年〜2009年度のワクチン株には、タミフル耐性H1N1(ソ連型)とブリスベンH3N2株は、WHOの勧奨のもとに含まれている。 なお本邦では香港型(H3N2)に関しては ウルグアイ株を使っているが、これはWHO推奨株であるブリスベン株の類似株と言われている。 両ウイルスの主要な抗原であるヘマグルチニン(HA)とニューラミニダーセ(NA)のアミノ酸配列を比べてくれた方がいらっしゃった。それによるとほとんど同一と考えて良いのではないかということである。 コメント でもそれが効果の有無には関係しているわけではない。 今年度の各国におけるインフルエンザに対する警戒: 欧州:殺人ウイルス注意(ブリスベン型)、ワクチン接種啓発キャンペン。 米国:昨年ミステークがあったため、ブリスベンH3N2流行を阻止するためにワクチン株として加えるとともに、小児でのワクチン接種勧奨年齢を18歳〜6ヶ月に拡大した。タミフル耐性H1N1株の発生に、12月中旬にCDCはタミフル単独使用の危険性を指摘して、抗インフルエンザ薬の適正使用方法を緊急に発表。 さて日本では? H1N1株とH3N2株では臨床症状の軽重が違います。 後者の方が重いですが、ブリスベン株はさらに重いようです。 ですから両者が混合して流行すれば、軽いインフルエンザから死ぬようなインフルエンザまで混じり合うので、しっかりとした対策を施さなければ犠牲者が相次ぎます。 *コメント ブリスベン株とウルグアイ株の抗原性類似性に関して by S.Ozawa 公開されているNCBIのデータベースから、両ウイルス株のアミノ酸配列を抜き出して並べて検討した。 ブリスベン株A/Brisbane/10/2007 とウルグアイ株A/Uruguay/716/2007では、HA(ヘマグルチニン)については566アミノ酸中563個(99.47%)が、NA(ノイラミニダーゼ)については469アミノ酸中465個(99.15%)が同一であった。
これだけ類似性が高ければ抗原性はほぼ同一とみて良いと思われる。 よってワクチンの効果の有無の論点は選定株の違いに起因するものではないように思われる。
2009/1/23 7:53:52 8:54:54 12:18:29 来週中には僕の小説「パンデミック追跡者 第一巻」が発行される。 この小説のテーマは医師のモラルである。 パンデミック危機を認識した医師が、それに関して無関心で無防備な社会に対して、どのように啓発すべきか?また社会がそれに全く反応しない場合、医師のモラルに従った行為はどうあるべきか?非常に難解なテーマである。 第二巻は、ややエンタメ的となり、世界が舞台となる。ここでは遺伝子操作技術が絡み、SARSコロナウイルスとH5N1ウイルスの遺伝子組み換え等のSF的発想が登場する。日本で発生したH5N1ウイルスの変異株に対して、主人公はいかにして封じ込めるか。それは科学的アイディアというよりも、創作上のアイディアと言ったほうが近いかも知れない。現在8割まで書き進んでいるが、すごく頭が疲れる状況となっている。 僕のウエブサイトへアクセスする方々が、口伝えでもいいから、本の存在を広めてくれたなら、小さな出版社の能力を超えて、パンデミック問題が読み手の感性を通じて、正しく客観的に伝わると信じている。もちろん、その正しさは、僕にとっての正しさではあるが。 今日の報道から: 1) 昨夜からの続き。 第一三共製薬とオーストラリアのビオタ社が開発してきた、新抗インフルエンザ薬CS-8958の臨床試験がほぼ完了した。昨年の夏(オーストラリアでは冬)にオーストラリアで臨床試験第2相が、成人数百人を対象に行われ、タミフルと同等の効果が確認された。今冬にアジアで臨床第3相試験が行われているが、日本でのデータがまとまったようで、平成21年度中に販売申請が出される模様。 1回吸入で7日〜10日間、有効とされる、ニューラミニダーセ阻害薬で、リレンザの第二世代と言われる。共同開発してきたビオタ社はリレンザを開発し、版権を英国のグラクソスミスクライン社に売っている。優秀な研究所を持っているのだろう。 このリレンザ第二世代が使用可能となると、新型インフルエンザ対策も大きく模様変わりが可能となる。 日本がお得意の”薬学的対策”が充実される。 ある朝、1回吸入して1週間は予防効果が持続するとしたなら、国産の効果がよく見えないワクチン接種よりもお勧めかも知れない。 ハルマゲドン級の新型インフルエンザ対策にも方向性が見えてきた感がする。 2) 国内のインフルエンザ流行が広がっている。 報道内容は類似である。いまだ問題点の掘り起こしが出来ているマスコミは皆無のようだ。 A型インフルエンザが流行。例年よりも流行が早くに始まっている。手洗い、うがい、マスク…。 要するにマスコミ自体がインフルエンザを重大な感染症として捉えていない。大昔と同じである、流行性感冒である。 インフルエンザは言うまでもなく、冬場に世界的に流行する感染症だ。 だから現在北半球で流行している。米国ではH1N1型。欧州ではH3N2型。 欧州では昨シーズンにタミフル耐性H1N1の洗礼をすでに受けているので、多くの人々が免疫を持っている。そして今シーズンは、予想されたようにキラー・インフルエンザとも呼ばれるブリスベンH3N2が猛流行となっている。 整理すると以下のごとき。コピー&転載可。ただし引用元を記載してください。 図僕の読みは日本での流行株は米国と欧州の流行株の混在したものである。 昨秋から年末にかけて、多分H1N1のタミフル耐性型が中心に発生してきたが、本年に入ってからブリスベンH3N2が流行してきている可能性が高い。 各地の保健所関係者は、昨年12月に検査に出した結果から、H1N1タミフル耐性株が流行してきているから要注意等と、頭の悪い寝ぼけた表現をマスコミにしている。インフルエンザ株は時期によって急速に変化する。そういう事実を知らないで、新型インフルエンザ対策マニュアル等を作っているのだから笑える。(本当に新型対策は出来るのだろうか?) 東京町田市で発生した院内集団発生は、まずブリスベン株だと思う。感染力と言い、高齢者に対する高病原性と言い、当てはまる。さらに日本のワクチンは効いていない可能性もある。英国では昨秋からブリスベンH3N2型が欧州で拡大することを恐れ、ワクチンキャンペンが行われていた。今でも行われている。 3) 東京都が新型インフルエンザ啓発キャンペーンを週末に、新宿西口広場で行うという。報道リンク キャンペーンになればいいが、単なる煽り、または関連企業とのタイアップによるものだと空しい。 現在流行中のインフルエンザ対策をなおざりにして、このようなイベントを開催する行政の姿勢が理解できない。町田市の株も未定なようだし、高齢者施設への啓発と指導が著しく遅れた反省も無しに、鳴り物入りで、目立つイベントだけを優先する姿勢は気になる。 さらに国立感染症研究官が参加して討論を会場で行うという。これは都と国が企画したものだろうか? 新型インフルエンザの周辺には、なにかよく分からないものが、まとわりついているような気がする。新型インフルエンザ自体が”仮想感染症”だから致し方がないのかも知れないが、行政が絡んでくると、そこには公費がからむ。 上記のイベントもそうだろうし、プレパンデミックワクチンもそうだろうし、各種の講演会や模擬訓練もそうである。 もっと科学と客観性を基盤にした透明性ある対策に絞るべきと思う。
2009/1/22 冗談ではなく、国内のインフルエンザ流行が急速に高まっている。 関西から西方で学校閉鎖等が増えている。 国立感染研のまとめでは、予想通りH3香港型が増加ししている。 欧州で大直撃しているブリスベンH3N2株の可能性が高い。これは感染力が強く、また高齢者等で肺炎を起こしやすい。2007年にオーストラリアで誕生した香港株の変異型と言われる。 日本のワクチンは、このブリスベン株の代わりに、類似株のウルグアイ株を用いているが効果はあるのだろうか?東京町田市の院内集団感染事例では、発病者の多くがワクチンを接種していたという。 管理人の元へ入るメールでも、ワクチン接種集団でのインフルエンザ流行が伝えられている。日本の今季ワクチンは効果があるのだろうか?欧州ではワクチン株の効果は報告されている。そして、今からでも遅くはないから接種を!と勧められている。日本ではどうなのか?? 現在の季節性インフルエンザ情報集を急遽作成した。国内と海外の情報である。 情報集(海外)情報集(国内) 忙しい。色々とやらねばならぬことが貯まってくる。結果的に睡眠時間を削り、日中も座りっきりの状態となる。 報道を見ても、状況が理解されていないし、インフルエンザ自体についてもよく分かっていない。欧州情報、世界情報を参考にした記事はない。 自分でまとめるしかない…。 今日の報道から: 1) 海外報道の大多数は、昨日報じられたインドネシア保健省発表の2事例の話題と、中国での対策に関する話題である。 中国政府は来週から始まる旧正月(春節)に、多くの感染者が発生することを懸念し、国内各地に警戒態勢の強化を指示している。その内容は厳しいんもので、報告遅れや漏れは罰せられるようだ。 家きんでの鳥インフル発生がないということは、逆にこれまで発生した4症例の感染源に対する疑惑が生じることになる。ウイルスを保有しながら無症状の家きんが増えているとしたなら、さらに感染者は増えるだろうし、またウイルスの性状も気になる。 中国当局の対策発表内容を見ていると、相当な焦りが感じられる。 香港の研究者の中には、感染源が不明様であることは、人人感染も否定できないことで、警戒が必要だと、コメントしている人もいる。この記事を掲載したのは、”大紀元”で、これは反共組織のウエブなので、直近情報集では敢えて掲載はしていない。 2) 中国の都市部市街地域での、生きた家きん市場が禁止されるようだ。インドネシアのジャカルタでは既に実行されている。日本の魚屋のようなものだろうか? 生きた動物を店におき、そこで処分して販売するという状況はイメージできないが、これからの時代、人への感染源となりえる病原体が増えてくるだろうから危険だ。魚ではあまり聞いたことはないが。 3) インフルエンザに関する日本の報道内容を見ていると、専門的記者がいないから、内容の掘り下げがまったく出来ていない。 そもそもH3N2とかH1N1等の株の分類も分かっていない。 また海外情報も知っていない。 これでは記事にならない。 今、ヨーロッパでブリスベンH3N2株が流行中で、これは感染力が従来株の3倍はあり、肺炎等の合併症を起こしやすいという事実を知っていなければ、東京町田市で発生した院内集団感染事例の意義付けは無理だ。 欧州ではすぐに株とその抗原分析が行われるのに、なぜ日本では遅いのか。ブリスベンH3N2が流行することが欧州では危惧されていたのに、日本の関連部局では何等対策も立てていなかったのか…。−>はっきり言って絶句。責任体制の問題なのだろうか?公務員組織の中では駄目なら、民間企業に任せたらどうだろうか 今後広がってゆく可能性が高い。死者も多く発生することだってあり得る。 対策を急ぐ必要があるが、保健行政がグズグズしている場合はマスコミが火をつけなければならない。そのマスコミが不勉強なら、どうしようもない。 勉強の為に情報集を急遽作った。 季節性インフルエンザ海外直近情報集 ブリスベンH3N2株に関する情報集
2009/1/21 7:38:00 17:49:51 20:52:13 比較的よく眠れた筈だが、まぶたが重い、4時間半は寝ているから、まぁまぁと思っていたが、眠剤を半錠服用していたのを思い出した。寝る前に猛烈に頭を酷使すると、全然眠れなくなることがある。まるで脳の中が何も働いていないように静まりかえり、何の反応もない。眠気は全くない。しかし思考能力もない。こういう状態で朝を迎えると辛い。 それが予想される場合は眠剤を服用する。以前は良かったが、最近は半量でも翌日に残る。 朝の仕事が無ければ、全く気にしなくても良いのだろうけど、瞼も、知力も眠っている状況で、ニューヨークタイムズ級の論説を訳すのは、ものすごく大変で、辛い。小説なら20枚ほどはペンが進む程の時間とエネルギーの消費になる。 この徒然日記の内容が難しくなればなるほど、送られてくるメールの数は減る。メールが減ると、この日記の意義が見えなくなる。 大体本ページ(海外直近情報集)にアクセスされる方の半数は、この日記まで入ってこられる。 全く意義がないということでもないようだ。 今日の報道から: 1) 夜に入って、インドネシア保健省が2人の死亡者例を発表したニュースが飛び交いだした。 1例は12月16日に死亡した29歳女性例で、もう1例は1月2日に死亡した6歳少女である。2人とも家きんから感染したと考えられている。インドネシアでは、他に12月17日と1月17日に発病した可能性のある事例が報道で伝えられていたが、今回の事例はそれらと違うようだ。インドネシアの発表事例は、どうも明朗さに欠ける場合が多いが、今回の2事例は間違いはなさそうだ。しかし、患者が発生すると同時に即時の発表はせずに、遅れてからまとめて発表するという方式をとっているので、その辺で地元報道とのずれが出てくる可能性もある。 寒くなってから、さすがに発病事例が出てくるようだ。 2) 多くの報道は中国での人発生事例に関するものだ。大体の意見は昨日の報道の中に集約されているし、そこで僕のコメントをまとめている。 今日のAP通信でWHOのコメントを載せている。冬期間の起こるべくして起きた、通常の家きん由来の人発病例である、とコメントしている。 このようなコメントは日本政府は出さないのであろうか? 新型発生の場合は出さなければならない。米国では海外で発生後、CDC長官がテレビで説明する予定のようだ。 中国も、インドネシアも日本に近いのだし、また在留邦人も戦々恐々としているようだから、国として客観的事実に基づいて、説明する義務があると思う。 単に大使館とか、総領事館がウエブ上で、相手国の公式情報、または現地の報道を伝えるのではなく、日本国としての判断に基づいた見解を伝えるべきだと思う。 WHOの言う、”冬期間の起こるべくして起きた、通常の家きん由来の人発病例である”、は正しい。僕も全くそう思う。これが100例に増えても同じ状況と考えられる。もちろん、何でそんなにウイルスを保有した家きんがいるのかは問題とはなる。 人から人へ感染しない限り、感染症はそれほど恐ろしいものではない。狂犬病が良い例だ。ウイルスに感染した犬や猫、コウモリ等に噛まれなければいいのだ。 H5N1鳥インフルエンザは、人獣共通感染症に入っているかも知れないが、正確には間違いだ。常識的生活をしていて、人は感染はしない。インドや中国で多くの感染した家きんの側で生活をしている人々が多い。この10年間、数百万人者もの人々がウイルスに接触した可能性があると思う。しかし発病したのは、わずか数百人以下である。それも感染、または死亡した家きんを調理したとか、食べたとかの特殊なことをした事例がほどんとである。 H5N1ウイルスに感染した鶏と一緒に住んでいた場合の感染率はどの程度なのだろう?ものすごく低いような気がする。インドやバングラデシュをみているとそんな気が、最近している。あの濃厚な人口の中で感染した家きんが殺処分されている。また住民が、密かに感染、または死亡家きんを家の中に持ち込んだり、または死亡した鶏を親族で密かに食べたりしている。しかし感染者は出ないのだ。 H5N1鳥インフルの人での発病状況は、もっと詳細に報告して欲しい。 家きんとの濃厚接触、周辺に家きんがいた、等と非常に感染した状況が曖昧となっている。 3) 山西省の2歳女児の事例が、やや曖昧だ。昨日の報道では国営テレビで全快して退院したと伝えたとされたが、本日のカナダからの報道では、未だ重体で入院していると伝えられている。 しかし、いずれにしてもは母親が新年早々死亡していると発表されているから、その直後に発病したのは間違いはない。女児の発病時は7日である。ほぼ間違いなく母娘感染が起きたと思われる。2ヶ月であるから母親が重体でも一緒に寝ていたのだろうか?呼吸が苦しくても、母親は娘を胸元から手放さなかったのだろうか。胸が締め付けられる光景だったに違いない。 4) 日本各地でインフルエンザ流行が報告されている。岡山県、滋賀県他。H1N1ソ連型とH3N2香港型が両方流行している。前者はタミフル耐性株が中心であろうが、後者は一昨年オーストラリアで発生した香港株の変異型であるブリスベン株の可能性が高い。後者は感染力が強く、高齢者での肺炎合併率が高い。現在ヨーロッパで猛威を振るっている。前者は米国での主流株である。 このような状況は昨年秋頃かから予知されていた。当ウエブサイトでも何回か関連報道や論説を紹介してきている。 にも関わらず保健所の対応が遅く、株の同定はしていない。さらに対策の指導もしない。これでは業務上怠慢行為であるのは明らかだ。さらに院内感染で死亡者が出ている。そうした地域の保健所の担当者は責任を感じるべきである。病院側だけの責任ではない。 公衆衛生学的対策を何もせず、事件が起きてから乗り込んで調査を開始するのは、いくら正月惚けしていたとしても、許されない業務怠慢、または不作為である。国の関連機関も然りである。 再度確認する。 現在日本で流行しているのは、タミフル耐性H1N1株と、一昨年オーストラリアで発生したH3N2香港株の変異型であるブリスベン株の可能性が高い。これは感染力が強く、高齢者での肺炎死亡を起こしやすい。ただしタミフルは効く。またWHOのワクチン勧奨株に加えられている。ただし日本ではその勧奨株のかわりに類似株とされるウルグアイ株を用いている。東京の院内集団感染者の多くはワクチンを接種していた。なぜ効かなかったのか、ワクチン製造に関係した専門家と厚労省は早急に見解を出すべきである。欧州では今からでもワクチンをして、ブリスベン株の感染を予防しましょうと、キャンペーンを張っている。 周辺から聞こえてくる話では、ワクチンがどうも無効なようだ。病院でワクチン接種済みの職員が多くても、結構感染者が多いと情報をいただいたりしている。 5) インフルエンザは公衆衛生学的対策が基本である。新型インフルエンザも然り。見ていると公衆衛生学と無縁な一般の方々が中心になって、多くの意見を吐いている。公衆衛生専門家(地域の保健行政に携わる医師や保健師)はあまり知識をもっていないし、行う業務は国から降りてくるものだけとなっている。 要するに、真面目に考えていると、日本の状況はただ疲れるだけと言える。
2009/1/20 8:21:24 15:44:05 東京のホテルから小樽に戻る。 慌ただしい中の記載。 昨日の講演はだいたいうまく伝えることが出来たと思うが、全ての人々が理解できたかどうかは分からない。 しかし、以前から当ウエブを閲覧していた方々も多く、色々と声をかけていただけた。質問も多く、意味のある講演会だったかなぁ、と思っている。 終了後にメールを送っていただいた方々もいる。 本日の報道から: 1) 中国で発病者が相次ぐ。全て離れた地域での散発例である。昨日の夜に報告された例は、香港紙では貴州省、ロイターでは湖南省とあるが、16歳の少年例である。死亡した家きんとの接触歴がある。重体のようだったが本日死亡したことが報じられた。本年度中国で4人が発病し、3人が死亡したことになった。 週末から3例目の発病者となるが、発生地は離れていて、全て散発例で周辺からの発病者はみられていない。家きん由来の感染と考えられる。 中国の「スタンダード紙」がよくまとまった解説を加えているが、問題点として以下のように上げている。 ・無症状家きんが増えている可能性。すなわちウイルスが変異しているのではないか?(人に感染しやすくなっているという意味ではない)。 ・春節(旧正月)が来週月曜日(26日)から始まり、多くの家きん売買と消費、人の活発な移動等から、さらに発病者が増える可能性が高い。 人々に生きた家きんに接触しないように呼びかけるととともに、家きんにおける厳重なモニター、さらに家きんに対するワクチン製造の増量を求めている。 なぜ中国で突然発病者が増えたのか? ・冬期間に入ってウイルスが活発化して感染しやすくなった。 ・家きんに対するワクチンが無効になったか、ウイルスが変異して、無症状ながらもウイルスを体内で大量に増殖して排出する家きんが急速に増えた。 この状況はかってのベトナムで多かった。メコンデルタ地域で無症状アヒルが増え、そこらから人に感染した。こうしたアヒルを、聖ユダ小児研究病院の高名なウエブスター博士は、”トロイのアヒル”と呼んだ。 現在の中国はそのようなウイルスが増えているのかもしれない。すなわち家きんで増殖しているが、家きん自体に対する毒性は弱く、無症状なままウイルスが排出される。 しかし、今回報告されている16歳少年の場合は、死亡した家きんとの接触が確認されているので、状況は多少違いのかもしれない。 人人感染事例か?? 午後に報じられたロイターの記事に気になる記載がある。 湖南省で発病した女児の母親が2〜3週前に肺炎で死亡したことが確認されたという。詳細は不明であるが、もしそうなら母親からの感染の可能性が出てくる。 女児が単独で感染ということは非常に考えづらいが、母親が感染していて、そこからの感染としたなら考えることは可能となる。 人人感染の事例となるが、娘から母親、息子から父親、兄弟間での感染はこれまでも報告がある。 H5N1ウイルスに易感染性の遺伝子を持つ家系の場合、血縁間での感染が起こりやすい。非血縁間(妻から夫等)での感染は起きたことはない。 血縁間での感染は限定された条件下での人人感染と表現されてきた。 いずれにしても詳細が知りたい。 2) 米国紙で報道されているが、現在、ヨーロッパではブリスベンH3N2株によるインフルエンザが相当流行しているようだ。ヨーロッパCDCでの報告を元に記事を書いている。EISS(ヨーロッパ・インフルエンザ監視組織)の報告をチェックすると、ポルトガル、アイルランド、英国、ドイツ、フランス、と大流行している。今世紀に入って最大の流行とアイルランド保健省では発表しているようだ。 2007年夏にオーストラリアで流行し、特にブリスベンでは多くの死者数を出している。通常の香港株(H3N2)の3倍の感染力を有しているようだ。昨年秋口から英国では警戒されてきた。 東京の病院で発生したインフルエンザの院内感染。ブリスベンH3N2である可能性が高い。全国的に警戒する必要がある。WHO推奨ワクチン株にこのブリスベン株は入っていて、欧米のワクチンには加えられている。日本ではその類似株のウルグアイ株だ。株が違ったためワクチンは効かなかったとしたら、これは責任問題だ。責任者が誰か知らぬが…。 日本におけるワクチン株の違いを厚労省にメールで問い合わせているが、2ヶ月以上経っているが音沙汰はない。回答には時間がかかる場合があります、との返事は来ているが。
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